杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

コンフィデンスマンJP 英雄編 ネタバレあり

2022年07月30日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2022年1月14日公開 127分 G

“英雄”と謳われた詐欺師〈三代目ツチノコ〉(角野卓三)が死んだ。その元で腕を磨いた過去を持つダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)。
当代随一の腕を持つコンフィデンスマンによって密かに受け継がれる〈ツチノコ〉の称号をかけ、3人の真剣勝負がはじまる。
舞台は世界中のセレブが集まる世界遺産の都市〈マルタ島・ヴァレッタ〉。
狙うは、莫大な財を成し引退したスペイン人の元マフィア(城田優)が所有する、幻の古代ギリシャ彫刻〈踊るビーナス〉。
それぞれの方法でオサカナに近づく3人だったが、そこに警察さらにはインターポールの捜査の手が迫っていた・・・。
果たして最後に笑うのは誰なのか!?まったく先の読めない史上最大の騙し合いが始まる!!
そして、本当の〈英雄〉、最後の〈真実〉とは—!?(公式HPより)

 

テレビドラマ「コンフィデンスマンJP」の劇場版第3作は、ダー子、ボクちゃん、リチャードの力比べという触れ込みでしたが、やはりと言うか、お約束というか、そこは二転三転の展開がまっていました。

子供を誘拐して名画の取引に使う詐欺事件が発生します。保護された子供と残されていたのは「ツチノコ」の絵が描かれたカード。かつて悪しき富豪たちから美術品を騙し取り、貧しい人々に分け与えた英雄がそう呼ばれ、以来当代随一のコンフィデンスマンが受け継いできた称号ですが、3代目亡きあと誰にも継承されていない筈でした。インターポール捜査官のマルセル真梨邑(瀬戸康史)が捜査を始めますがオッドアイの容姿からして怪しさ満載なんですけど

同じ頃、ダー子たちは誰が一番の詐欺師かを勝負するため、地中海・マルタ島のバレッタで「おさかな」探し。元マフィア・ジェラール所有の古代ギリシャ彫刻「踊るビーナス」に狙いを絞った彼らはそれぞれの方法でターゲットに接近します。

美術商を装いジェラールの内縁の妻・麗奈(生田絵梨花)と親しくなることに成功したボクちゃんに先を越されたダー子は、海上自衛官になりすましてジェラールに近づき、「踊るビーナス」が狙われていると忠告し、護衛を申し出ます。

そこに現れたのがマルセル真梨邑と、詐欺グループを捕まえるためダー子に恨みを持つ赤星(江口洋介)を追ってきた刑事の丹波(松重豊)です。

ダー子が「踊るビーナス」の贋作を作らせていることを知り、ボクちゃんは、それより高額の金で彫刻家を買収します。麗奈の生い立ちや心臓の持病に同情して彼女に計画を打ち明けますが、一緒にツチノコを名乗る何者かに誘拐されてしまいます。その正体はなんとリチャード。彼はハニートラッパーの波子(広末涼子)や五十嵐(小手伸也)と手を組んでいました。(ちなみに五十嵐は3人それぞれに情報を流していました)その非情なやり口に納得がいかないボクちゃんは丹波と真梨邑に責められ・・

勝負の最終日。3人が集まったところに警官がなだれ込みます。ボクちゃんが裏切り場所を教えていたのです。留置所で「僕の望みは君を守ること。罪を償ってやり直そう。」とダー子を抱き締めるのですが・・・その様子をモニターで見ている真梨邑。誘拐犯の中に丹波がいたのは彼が潜入させていたのね。ボクちゃんの情の篤さを利用して仲間を裏切らせたのも彼の計画でした。

真梨邑により消されようとしたその時、本物の日本政府官僚と海上自衛官を連れた丹波が3人の身柄確保に現れます。

護送される船上で、ダー子はポケットに「I win ツチノコ」と書かれたカードが入っているのに気付きます。4代目を名乗っていたのは真梨邑で、「3代目が認めなくても、俺がツチノコ、英雄だ!」とうそぶきます。しかし盗品を隠してある森の小屋にやってきた彼は、使用人が倒れていて、地下の金庫室が空っぽになっているのを見てパニックになります。

ここから本当のネタバレ

「英雄に囚われた魔物を生む」ことを危惧した3代目が、自分の代で終わらせるつもりでいると察したダー子は「4代目を名乗るものが出たら退治する」と約束していました。

フウ家の当主となったコックリ(関水渚)が、自分が寄贈した名画が誘拐事件に繋がり、絵を譲られた婦人が病んでしまったことを心配してダー子を頼ってきたのが発端でした。その犯人が「ツチノコ」を名乗っていると聞き、「ツチノコ」退治のための大掛かりなコンゲームが始まったわけです。ボクちゃんだけが知らされていませんでした。なぜなら「ボクちゃんは騙されていると知らずに騙している時が一番力を発揮するから」

コネコちゃんが大勢集められます。その中にはコックリが呼びかけた施設出身者も多く、ジェラールと麗奈もそうでした。麗奈の心臓病も二重に考えられた詐病だったのね。おまけに丹波の正体はダー子に憧れるチンピラ詐欺師だったという

真梨邑から美術品を奪うため、ダー子は隠し小屋とうり二つの小屋を近くに建て、道標で欺いて誘導して、わざと空の地下室を見せて動揺させて指紋と暗証番号を盗んだ後、本物の小屋の金庫室から美術品を一点だけ残して奪い去っていったのです。からくりに気付いて悶え叫ぶ真梨邑の前に、本物のインターポール捜査官・マルセル真梨邑(真木よう子)が現れて彼は捕まります。自分を騙る彼に数発喰らわす本物。でもエンドロールの後で彼女は「日本の詐欺師を捕まえるため今度は自分と組まない?」と誘いかけているんですね

今回はダー子に協力した赤星。50億を返すと言われ送られてきた「がらくた」を手に、また騙されたと投げつける赤星でしたが、城ケ崎(石黒賢)から超価値ある美術品だと指摘されてまたまた悔しがる結果に。この人、悪人なんだけどなんか憎めません

詐欺の種明かしをされ、盛大にいじけるボクちゃん。彼が買収した彫刻家もダー子の仕込みということで勝者はダー子と祝杯をあげる面々でしたが、その金は真っ赤な偽物。はい、あの彫刻家こそが3代目だったのね そもそも死んでないじゃん!というオチでしたとさ。

でもって、まだまだシリーズ続くのかな。


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