18枚目のシングル81年発売の
「暁の終列車」
アレンジャーに井上鑑さん。
ディスコ歌謡風の
流行を、生かしたアレンジでも
曲のタイトルが
「暁の終列車」
どこか 演歌、レトロな雰囲気で
いかにも甲斐よしひろさんらしい
無骨で男臭い雰囲気そのまま。
サウンド、アレンジは
ロックジャンルを保ちつつ
やはり日本人の魂を
歌の世界を内包している
甲斐よしひろさんのルーツを
その歌で探りながら
辿りながら…
聞いてみるのも
一考の価値はありそう。
そして、時たま
甲斐バンドは曲によって
「演歌」にも通ずる世界を
甲斐よしひろさんが醸し出している
時を感じるのだ
しかし
自分達はロッカーだと
激しさをビートにのせて
演歌、フォーク調へのイメージを振り払おうと
もがいている風にも見えたりする
ヒット曲が出たあたりから
ジャンルへのこだわり
ロックバンドとしての
ステータスを守るよりも
むしろ
甲斐バンドとしての音、看板を
見せてくるようになったような気がする。
甲斐バンドというジャンルを作ったら
もうロック一辺倒でなくても
チャレンジしていく事の選択肢も増えていく
昔のファンは離れても
新しいファンに支えられて
そのバンドは
脱皮を繰り返し
成長していく。
バンドは人の入れ替えもあったり
するので
その入れ替えの人のカラーで
バンドの色合いも変わっていく
良い編成、悪い編成と
その後に生み出される作品によって
聞き手に違和感を持たせてたり、
歓迎されたり、
古いファンであれば尚更
変化に敏感で
手厳しい。
変貌していく時代の流行と一度、
流れに乗ったものたちは
どこかそこにしがみつきながら
流れに逆らう事なく
進まないといけない風に見えたりする。
甲斐バンドも例外なく
ヒット曲をもったバンドとして
期待に要望に膨れ上がった
等身大以上のロックヒーローとして
活動に拍車がかかっていた。
「暁の終列車」
三橋美智也さんや、
春日八郎さんの時代 いかにも歌われそうなタイトル曲。
終列車…って
普段使いしないワード。
でもその辺がいかにも
甲斐よしひろさんらしい。