相合傘をしたことのない僕は
ひとつ傘の中
君と傘さして
遠回りして駅までの道を歩いて
帰ることが夢だった。
傘をくるくるまわし
雨粒をはじく仕草
きっと雨が止んでも
傘をさしたまま。
傘からはみ出た僕の肩は雨に濡れて
でも、君は濡れないように
傘を君の方に傾けて…
寄り添うふたつの制服姿
二人の距離が縮まる雨の日
嫌いだった雨の日
クラブ活動も雨で時間短縮
バレー部の君も室内だけど
なぜか雨の日は早くクラブが終わる
と嬉しそうに微笑む
雨の日は早く君に会える
二人ひとつの傘
今日はどちらの傘で帰ろうか?
校門の前で待っていてくれる君
雨に濡れないようカバンで頭を
押さえながら
君のもとへ駆けて行く
晴れの日は一緒に帰れない
二人の時間は雨の日に…
相合傘は雨の日に…