自民党の礒崎陽輔参院議員は7月7日の参議院予算委員会で、菅首相の政治資金管理団体「草志会」の政治献金について質問した。
磯崎陽輔氏は東大法学部を卒業し、旧自治省に入省した元キャリア官僚で、内閣参事官時代には安全保障を担当するなど問題意識は明確だ。
礒崎陽輔議員が問題にしたのは、菅首相の資金管理団体「草志会」が2007年から3年間にわたり、政治団体「政権交代をめざす市民の会」に行っていた計6250万円もの政治献金である。この「めざす会」は、北朝鮮の金正日総書記が指揮したとされる日本人拉致事件の容疑者の親族が所属する政治団体「市民の党」から派生した政治団体である。
菅首相は1989年、北朝鮮の元工作員で拉致実行犯である辛光洙元死刑囚の釈放を求める韓国政府への「要望書」に署名したことでも知られる。辛元死刑囚は99年に恩赦で釈放され、翌2000年、英雄として北朝鮮に帰国した。献金先の団体には公安当局や米情報機関も関心を寄せており、背後には深い闇が広がっていそうだ。
磯崎氏は「(北朝鮮による拉致事件)容疑者親族の関連団体に、多額の寄付をしている。首相としておかしいと思わないのか。どんな関係があるのか。(団体代表者は)マルクスレーニン主義者であることを隠していない。思想的には極左だ。極左と民主党が切っても切れない関係にある」と、厳しく糺した。
これに対し、菅首相は「政治資金規正法に則って適正に報告している」「党役職者として、ローカルーパーティとの連携支援のために寄付した」などと繰り返すだけで、北朝鮮や拉致事件には一切触れなかった。
ここで磯崎議員が親族というのは、1980年に石岡亨さん=拉致当時(22)=と、松木薫さん=同(26)=を欧州から北朝鮮に拉致したとして、結婚目的誘拐容疑で国際手配されている森順子容疑者(58)と、よど号ハイジャック犯の故田宮高麿元リーダーを両親に持つ長男森大志氏(28)のことで、北朝鮮で生まれ育ち、7年前に日本に帰国した。今年4月の東京都三鷹市議選に「市民の党」から立候補して、落選している。
森順子(よりこ)は、在日朝鮮人の父と日本人の母の間に生まれているが、パスポートを取得していることから、日本国籍であることは間違いない。
しかし、北朝鮮では“在日2世”として迎えられており、自分は「日本人」だと言う一方、平壌では「ここは私にとって祖国でもありますからね」と語っている。この森順子は、欧州における日本人拉致事件に関与しているとして、警察庁により国際指名手配されている。つまり、有本恵子さんや松本薫さん、石岡亨さんを拉致した実行犯である可能性が極めて高いのである。
拉致事件では、当時まだ中学生だった横田めぐみさん=同(13)=をはじめ、何の罪もない数多くの日本人が北朝鮮の国家機関によって拉致された。その容疑者の親族が関わる団体に、日本のリーダーたる菅首相が数千万円もの多額献金することは、法的にはともかく、国民感情的には到底納得できないことである。
6日の衆院予算委員会でも、自民党の石原伸晃幹事長が「『めざす会』は、極左過激派団体により結成された『市民の党』から派生し、設立された。拉致事件との関係も取り沙汰されている」などと問題に触れた。菅首相は「事実だ」と認め、「私の政治資金の流れは、すべて正式に届け出をしている」と述べ、適正な献金であると強調した。
日本政府の拉致問題対策本部の本部長は内閣総理大臣であるが、今の菅総理のもとでは拉致問題が進展するとは到底考えられない状況である。
磯崎陽輔氏は東大法学部を卒業し、旧自治省に入省した元キャリア官僚で、内閣参事官時代には安全保障を担当するなど問題意識は明確だ。
礒崎陽輔議員が問題にしたのは、菅首相の資金管理団体「草志会」が2007年から3年間にわたり、政治団体「政権交代をめざす市民の会」に行っていた計6250万円もの政治献金である。この「めざす会」は、北朝鮮の金正日総書記が指揮したとされる日本人拉致事件の容疑者の親族が所属する政治団体「市民の党」から派生した政治団体である。
菅首相は1989年、北朝鮮の元工作員で拉致実行犯である辛光洙元死刑囚の釈放を求める韓国政府への「要望書」に署名したことでも知られる。辛元死刑囚は99年に恩赦で釈放され、翌2000年、英雄として北朝鮮に帰国した。献金先の団体には公安当局や米情報機関も関心を寄せており、背後には深い闇が広がっていそうだ。
磯崎氏は「(北朝鮮による拉致事件)容疑者親族の関連団体に、多額の寄付をしている。首相としておかしいと思わないのか。どんな関係があるのか。(団体代表者は)マルクスレーニン主義者であることを隠していない。思想的には極左だ。極左と民主党が切っても切れない関係にある」と、厳しく糺した。
これに対し、菅首相は「政治資金規正法に則って適正に報告している」「党役職者として、ローカルーパーティとの連携支援のために寄付した」などと繰り返すだけで、北朝鮮や拉致事件には一切触れなかった。
ここで磯崎議員が親族というのは、1980年に石岡亨さん=拉致当時(22)=と、松木薫さん=同(26)=を欧州から北朝鮮に拉致したとして、結婚目的誘拐容疑で国際手配されている森順子容疑者(58)と、よど号ハイジャック犯の故田宮高麿元リーダーを両親に持つ長男森大志氏(28)のことで、北朝鮮で生まれ育ち、7年前に日本に帰国した。今年4月の東京都三鷹市議選に「市民の党」から立候補して、落選している。
森順子(よりこ)は、在日朝鮮人の父と日本人の母の間に生まれているが、パスポートを取得していることから、日本国籍であることは間違いない。
しかし、北朝鮮では“在日2世”として迎えられており、自分は「日本人」だと言う一方、平壌では「ここは私にとって祖国でもありますからね」と語っている。この森順子は、欧州における日本人拉致事件に関与しているとして、警察庁により国際指名手配されている。つまり、有本恵子さんや松本薫さん、石岡亨さんを拉致した実行犯である可能性が極めて高いのである。
拉致事件では、当時まだ中学生だった横田めぐみさん=同(13)=をはじめ、何の罪もない数多くの日本人が北朝鮮の国家機関によって拉致された。その容疑者の親族が関わる団体に、日本のリーダーたる菅首相が数千万円もの多額献金することは、法的にはともかく、国民感情的には到底納得できないことである。
6日の衆院予算委員会でも、自民党の石原伸晃幹事長が「『めざす会』は、極左過激派団体により結成された『市民の党』から派生し、設立された。拉致事件との関係も取り沙汰されている」などと問題に触れた。菅首相は「事実だ」と認め、「私の政治資金の流れは、すべて正式に届け出をしている」と述べ、適正な献金であると強調した。
日本政府の拉致問題対策本部の本部長は内閣総理大臣であるが、今の菅総理のもとでは拉致問題が進展するとは到底考えられない状況である。