本日は、日本の名種牡馬たちを、ユニークな視点から比較する試みです。
「産駒勝率が10%を超える種牡馬」をリストアップしてみました!
ただし、データの都合上、2000年以降に種牡馬入りした馬に限定いたします。
(したがってサンデーサイレンスやノーザンテーストは含まれておりませんので悪しからず・・)
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【産駒勝率=勝利数/出走回数≧10% となる種牡馬一覧(2024年9月2日現在)】
(ただし、2000年以降に種牡馬となった馬に限定)
出走回数 勝利数 勝率 連対率
①キタサンブラック 01602回 0199勝 12.42% 21.16%
②ディープインパクト 22506回 2785勝 12.37% 23.20%
③ウォーエンブレム 01585回 0172勝 10.85% 20.82%
④キズナ 06207回 0663勝 10.68% 19.72%
⑤ロードカナロア 10360回 1094勝 10.56% 19.61%
⑥ドゥラメンテ 04340回 0449勝 10.35% 19.82%
⑦モーリス 03954回 0404勝 10.22% 18.21%
⑧キングカメハメハ 21769回 2224勝 10.22% 19.41%
<参考>
アグネスタキオン 10034回 0967勝 09.64% 18.73%
ハーツクライ 17456回 1561勝 08.94% 17.89%
エピファネイア 05459回 0464勝 08.50% 17.07%
ステイゴールド 14335回 1145勝 07.99% 15.35%
産駒勝率10%超の種牡馬(2000年以降種牡馬入りした馬に限定)は上記①~⑧の8頭のみでした。
そして栄えあるNO.1に輝いたのは、なんとキタサンブラックの勝率12.42%でした。あのディープインパクトの勝率12.37%を上回りました。さすが、最高種付料2000万円の種牡馬です。そして、この2頭だけ次元が異なる勝率となっています。
なお注意が必要なのは、この勝率は種牡馬が年齢を重ねるごとに徐々に下がる傾向があります。ディープインパクトでも2020年までの勝率は12.90%、2021年までの勝率でも12.77%となっており、晩年の産駒が増えてくると勝率が下がる傾向となります。したがって、キタサンブラックの勝率が今後どのような推移を示すかによって、この2頭の優劣は動く気がいたします。
その他の種牡馬は、キズナ・ロードカナロア・ドゥラメンテ・モーリス・キングカメハメハと、ほぼ同じレベルの勝率と言えます。さすが、ここ15年間のリーディングサイヤー争いで上位にくる種牡馬たちであります。
一方で、意外と思われるかもしれませんが、あのウォーエンブレムが3位に入っていること。この種牡馬は、いろいろ課題があった種牡馬で、気に入らない繁殖牝馬には種付けをしようとせず、結果として産駒が非常に少なかったという馬。それでも、結果として、これだけ高い勝率(10.85%)と連対率(20.82%)を残したのですから、もし多数の産駒を残せていたら、この馬こそが日本における「ミスタープロスペクター系」の主流になっていたのかもしれません。
ところで、<参考>として、アグネスタキオン、ハーツクライ、ステイゴールド、エピファネイアの勝率・連対率も付けておきました。2008年のJRAリーディングサイヤーに輝いたアグネスタキオンでも勝率10%に届かず、ハーツクライは8%台、ステイゴールドは7%台であります。現在、人気種牡馬として生産界に君臨しているエピファネイアでさえ8.50%という水準。
いかに、上記①~⑧の8頭の種牡馬が偉大な存在であるか、このデータが証明していると思います。