ムカデとことこ

 ひとが幸福になること・意識の成りたち・物理と心理を繋ぐ道
       ・・そんなこと探りたい

頼んだわけじゃないのに・・

2011-10-06 16:31:40 | ひとの幸福
私が頼んだわけじゃないのに、対向車はちゃんと反対車線を走ってくれる。

(なかには、そうしないで事故になることもある)

頼んだわけじゃないのに、うちの隣の家は火事を出さないでいてくれる。

(延焼することも世の中にはある)

頼んだわけじゃないのに、私が出かけるのに必要な道路を造ってくれてある。

頼んだわけじゃないのに、上空を飛ぶ飛行機はこの家に落ちてこないで飛んでくれている。
(住宅地に飛行機が落ちる事がある)

頼んだわけじゃないのに、

欲しいと思っている野菜や米や味噌しょう油、

本やいろんな物を誰かが作ってくれている。

頼んだわけじゃないのに、

うちの前の道を突き抜けてうちの部屋に車が飛び込んでこない。

頼んだわけじゃないのに、私にちょうどいい服を誰かが作ってくれている。


それぞれのひとが自分のやれることを、している。

私が死なない為に、飛行機のパイロットは操縦しているわけじゃない。

隣の人は私が死なない為に、火事を出さないわけじゃない。

たくさんのひとが

私を助けよう、とか、生きてもらいたいと思って、

何かをやっているわけじゃない。


こういうのって・・

私が生きていたくて、生きていることを叶えてくれてる。

他力本願 という言葉があらわすもの なのかと思う。


「おかげさまで」という日本語も、

こういうことを知っているのかな。


自分の幅で自分が生きているだけでいい。

人の役に立つことがあったとしたら、それは結果に過ぎない。

役立つために何かをする ということも勿論あるけど、

無理もせず、自分が自分のやれることをやるだけで、

結果として、ひとの幸福にも積極的に関わっている・・?

・・のかなぁと思う。

なる

2011-10-06 15:59:54 | ひとの幸福
古事記や日本書紀には「なる」という言葉が一番多いそうだ。

養老先生の「無思想の発見」に出ていた。

どんな物でも、事でも、目に見えるもの、見えないもの、ぜ~んぶ、

在るものは なってきたものだ。

この日本語は本当にほれぼれする。

お母さんになる。春になる。雨になる。

優しい気持ちになる。石油からプラスチックになる。

地球のいろんな堆積物から石油になる。

土から器になる。木から机になる。

大人になる。出来るようになる。やれなくなる。

悲しい気持ちになる。嬉しくなる。眠くなる。

ケンカになる。仲良くなる。

批判したくなる。非難したくなる。

認めたくなる。やりたくなる。

戦争になる。平和になる。



「なる」は現在形の言葉だけど、

それまでの全ての時空を含んでいる。




皮膚の傷

2011-10-06 15:43:26 | 新聞を読んで
傷は治るもの→この表現の主体は 傷 で、

薬で傷を治す→この表現の主体は ひと だ。

怪我をすると、傷を治そうと思う。

けれど、治るのは傷である。

傷が治る(皮膚が正常に“なる”)ように、

ひとはどうするか・・

“なる”そのものが主体だから、それを中心に考える。

そうすると、どうしても、そのものを観察したくなるんじゃないかと思う。

傷口はどういうふうに治癒していくものなのか・・・

身体の一部分である皮膚の性質はどういうものなのか・・・

そういう性質を持ったところの皮膚の傷が正常に戻るには・・・

そんなふうに考えると、

主役は皮膚の傷口で、

傷口さんは 治る力(再生力)を持っているのだから、

脇役としての 人 は主役がその力を発揮できるように、

周り仕事として、水で洗ったり、ワセリン塗ったりしたらよろしい、

ということになる。