哀れを誘うもの

2010-07-29 17:05:56 | 折りに触れ思うこと

 

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いつもは電話をよこして私の在宅を確認してから来る人が、先日突然やってきた。 手土産を下げ片足を引きずりながらマンションの階段を上がってきた。 
親と同じ84歳になるお寺さんだ。 もう数十年のつき合いだけれど、別に檀家でもないし親戚でもない縁あっての知人。 ただ御飯を食べて帰る人だけれど、一度顔面が麻痺してからは、口元をタオルで抑え乍ら食べるようになった。 それでも尚、食べこぼしが以前よりひどくなっていた。 

人は時に、老いていく様に触れるとき、寂寞とした物の哀れを垣間見る思いがある。