「年末、久しぶりに紅白を観たのですが、‘KARA’ですか、とにかく凄いパフォーマンスですね!日本のアイドルが掠れて見えましたよ。」と年末に娘さんと一緒に紅白を観たと言う知り合いの弁護士さんの言葉でした。私より少し年上の紳士で、アイドルと言う分野には、あまり関心がないと思われた人が感銘したような表情で話されたのが印象的でした。今日本では、K-POPというジャンルで、「少女時代」「KARA」をはじめとした女性アイドルグループが活躍にはしています。そしてそれとよく対比されるのが、日本で最も人気を博している「AKB48」です。複数のメンバーでユニットを組んで歌やダンスのパフォーマンスを行うスタイルが流行する中、韓日のトップアイドルグループを比較することは、両国の美意識や価値観を垣間見る上でも興味深いです。
メンバーの容姿や外観的なイメージから見たとき、韓国の2グループに言えることは、皆上背があり、すらっと伸びた四肢を強調したシャープな体型に顔つきも優しさよりもモデル的なきりっとした美しさが特徴といえるでしょうか。一方。日本のアイドルグループの方は学生服をベースにしたコスチュームに象徴されるように、まさに天真爛漫な身近にいる少女たちという雰囲気で、一人ひとりも目立つ美貌と言うより親しみやすさとかわいさらしさを特徴としているようです。それは、AKBが秋葉(秋葉原)の略から名付けられ、所謂アニメ文化を好む‘オタク’層をターゲットに結成されたユニットだから当然と言えば当然ですが、日本でトップアイドルとして支持されていることをみると‘オタク’と自認している一部の人たちだけではなく、日本男性のより一般的な女性に対する好みを反映しているとも考えられます。成熟した大人の女性より純真無垢な少女?、しかし、そこにはアニメの中のキャラクターに憧れるような若干歪んだ異性感を感じるのは、私だけでしょうか。
他の産業と同様に国内市場が日本の数分の一規模でしかない韓国の芸能界が、最初から海外を目指したマーケット戦略のもと、日本やアジア、欧米に進出しようと厳しい競争の中で選抜されたのがK-POPのメンバーです。そんな彼女らが、どちらかと言えば美しさより‘可愛さ’‘親しみやすさ’を好む日本で、着実に多くの指示を得、初めて見る人にも感動を与えているのは、勿論容姿だけではなく、ステージ後も3時間以上練習をこなすというプロ意識と実力があるからなのは言うまでもありません。