美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

顔は人間の内面を映す鏡

2008-10-04 16:03:14 | Weblog

 

顔は人間の内面を映す鏡

誰かに会ったときの第一印象は、その後の記憶に長く残るものです。ある程度会話を交えて知り合える時間があれば別ですが、一期一会 挨拶程度で別れた場合、その後の関係にも影響を与えうるでしょう。当然患者さんにも‘きついと言われるので、やさしい目、顔にしてほしい。‘こんな相談は多く受けます。そんな時、その人の顔のイメージをできるだけ客観的に分析し、顔全体のバランスを考え具体的な治療の方針を提案しますが、あえて効果面から、治療の必要を再考してもらうこともあります。顔の印象は主観的な部分も大きく、また、相手によっても変わるとも言えます。あえて言えば顔の相対性理論です。

 実際に顔の印象とその人の性格、嗜好との間には相関関係があるのでしょか?最近 韓国の全南大学 産業工学科の博士論文のテーマに「顔の類型別乗用車の購買評価基準に関する研究」を発表した研究者がいました。乗用車を購入する時、例えば四角型の顔の人は積極的でスピードを、逆三角形型の人は神経が敏感で正確なため安全性を優先するといった具合です。また、鼻が尖った人は、丸い人よりプライド、名誉欲が高くイメージや品格を、鼻が小さい人はイメージより安全性を重視するそうです。少し首をかしげるところもありますが、マーケティングにも外見や、人相学を結び付けようとするところが韓国ならではかと興味深いです。(この論文で博士が取れたかどうかはわかりませんが・・・)

 しかし、経験上誰でも外面的な印象と性格、性質には何かしろの関係があるのではと感じる人は多いのではないでしょうか?人間にとって顔と機能面での体の一部であるだけでなく、社会と関わり合う、表現の場所でもあるからです。心配ごとがあったり、つらいことがあれば、自然と眉間にしわが寄りますが、繰り返していると深い癖じわとなって顔に刻まれてしまいます。そして、そのシワ一本が顔の印象を暗くさせ、その結果、外見的印象も暗いとなるかも知れません。アメリカの精神科医が鬱病患者に対してボトックスという注射で、眉間のしわの治療したところ鬱状態も改善したという報告を発表しました。私も外見の悩みが解消され、本当に嬉しそうな患者さんと接するとき、顔の重要性、そして奥深さを感じる瞬間です。

『東洋経済日報 2008.4.25掲載』

 

アジアン美容クリニック

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