新型インフルエンザ その後
「新型インフルエンザも大分落ち着いてきました。」と言ってもこれは、マスコミでの取り上げ方に関してですが。 実際には日本では400人、韓国でも40人余りの患者が確認され、これは今後も増え続けるでしょう。そして、その余韻は、人々の生活、活動にも影響を与えています。当院に通われている患者さんも、予約していたハワイへの旅行も会社の支持で断念したとのことですし、うちの子供の修学旅行も中止になりました。今日の時点では、まだハワイでは患者が確認されていないと思いますし、日本の患者数が世界でアメリカ、メキシコ、カナダに次いで4番目ですから、むしろ他国に移さない為と言うならわかるのですが・・・
徹底した水際作戦と銘打っておこなった空港での検閲にもかかわらず、この患者数の増加は このグローバル時代に 鎖国でもしない限り一人も感染者を入れないこと自体が可能であったかどうかです。勿論 他のアジア諸国に比べ、日本の患者数が多いのは それだけ感染者を診断、判別する高い医療システムと、きちんとチェックを受ける日本人の真面目さの結果、正確にスクリーニングされた為でもあるでしょう。他国の人なら 多少熱があっても、2~3日休んでいれば治ると病院にも行かず、その結果 患者数として確認されない部分も多いと思います。
外国人からは少し奇異に見えるマスクの使用も、実際の効果以上に、周囲の雰囲気から掛ける傾向があるようです。本来 感染した人が拡散させない意味はあっても、予防的な見地からは 疑問視する専門家も多いのも事実です。むしろ拡散させない目的なら、マスクをして外に出るより 外出を控えることが優先でしょう。(でも外国で 少し揶揄されて報道されていることを知ると 今度は必要な人まで マスクをしなくなるのも日本的ですね。) はやりの「抗菌グッズ」の発想も、人間は何十種類の細菌と共存もしている事実を無視したものです。清潔、無菌信仰がかえって、アトピー、喘息などの子供のアレルギーを増やす原因と考えている学者もいます。
いたずらにパニックにならず、外出した後は、手洗いやうがいを心がけ、体調が悪ければ休むことです。感染しても、健康な人なら 人間はすばらしい免疫システムを装備し、それにより様々な感染流行から勝ち抜いてきたのですから・・・
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