韓国の子供たちに「好きな尊敬する科学者は誰?」と質問したところ第1位はアインシュタイン、第2位はエジソンでした。これは日本の子供に聞いたとしても、同様な回答になるのではないかと思います。そして天才の代名詞でもあるアインシュタインと言えば、誰もが「相対性理論」という言葉を思い浮かべるでしょう。彼がノーベル賞を受賞したのは、相対性理論によってではなく、「光電効果」に対する論文であることは、意外に知られていません。これは、光電効果に関しては、当時の測定技術によっても実証可能なもので、その理論の正しさが証明できたからとも言えます。反面、「特殊相対性理論」「一般相対性理論」に関しては、その内容の偉大さや革命性は、多くの物理学者が感じるものでありましたが、具体的な検証が難しいものでした。しかし、その後、天文学や量子力学の分野での観測や解析により、相対性理論で予言された内容が少しずつ確認され、改めてアインシュタインの偉大さが認識されてきました。
アインシュタインが光に対する疑問を持ち始めたのは、彼が16歳の頃でした。「もし自分が光の速さで進んでいるとしたら、自分が手に持っている鏡に顔が映るだろうか?」音速で飛んでいる旅客機の前には、飛行機の音は伝わらない事を考えれば、鏡には自分の顔は映らないことになります。しかし相対性理論によれば、どんな物質も高速に限りなく近づくことはできても、光速に達することはできない為、光は、自分が進む速度より速く鏡に到達することになり、結果的に顔は鏡に映ることになります。つまり「物体は光速に近づくほど質量が増大し、加速しにくくなる為、光以上の速度にはならない。」というのが相対性理論の大原則の一つです。ところが、ニュートン力学に革命を起こしたアインシュタインの物理原理を覆そうかという発見が欧州合同原子核研究所(CERN)により発表されました。研究チームによると光速より60ナノ(1億分の6秒)速い素粒子ニュートリノの観測に成功したということです。この発見の衝撃の大きさは、彼らが同じ実験を1万5千回繰り返し、その上様々な誤差を計算し、それでも発表には慎重であったことでも伺えます。
今後さらなる検証や議論を生むと考えられる結果ですが、事実ならば、物質が時間を越えて移動できる、所謂‘タイムマシン’も理論上は可能になるかも知れません。誰ですか!過去に戻ったら旦那さんのプロポーズを再考しようなんて言う貴女は!!
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