植松 油彩
湿気が凄いですね、一平です!本日は日曜クラスの植松さんの油絵をご紹介します。
どこか外国の街をモチーフとして選んでいます。朝方のまだ夜が明けきっていないくらいの白んだ空の色彩が素晴らしいですね。絶妙な時間帯の色の空と、まだ登りきっていない太陽が不完全に照らしている家屋のこれまた絶妙な色彩のバランスがとても美しいです。僕は散歩好きで夏場は早起きしてちょっと涼しいくらいの時に歩くのが好きなのですが、太陽が登りかけの時の色ってこんな感じだなぁとなんだか凄くリアルに感じていました。
壁面や道のレンガの質感も長い間色んな人々に踏まれたり背を付けられたりしているような年季の入った風合いが出ています。さらに見てみると鮮やかな赤であったり少し緑が入っていたりと、ただレンガの固有色だけで描こうとしていないところが絵に深みを与え、その物の歴史まで感じられそうです。散歩大好きな僕としてはとても歩きたくなる道です!
また、奥から続いてくる家の遠近感や地面の平衡感覚など技術的なところはもちろんですが、植松さんの油絵には毎回心地の良い懐かしさを感じます。なんだか行ったことも無い場所なのに故郷のような温もりがあります。それはただ技術があるだけでは感じさせられない事です。もしご本人が自覚してやっていたらなんと計算高い人だとビックリですね…。
ちなみに人一人いない静寂の中をよぉ〜く見てみると小さい街の住人がいますよ、是非探して見ましょう!