去る31日(金)、フジテレビ系列の金曜プレステージに鬼の平蔵こと、火付盗賊改方長官・長谷川平蔵が一夜限り帰ってきた。
「お頭(かしら)、お帰りなさいまし・・・」と、呼びたくなる。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
池波小説ファンなればこそ、是が非でも録画をしておいて、じっくりと時間をかけて見なくてはならない。主演の長谷川平蔵を演じている二代目中村吉右衛門さん、池波正太郎先生の言葉を大切にしてこれまで幾度となく演じてきているとのこと。
小説「鬼平犯科帳」のイメージを壊さないよう、出演者の皆さんもこれを支えるスタッフの皆さんたちも、それぞれの熱意がテレビ画面を通してヒシヒシと伝わってくる。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
物語の方は、密偵・小房の粂八(蟹江敬三)が、幼なじみの盗賊・稲荷の金太郎(渡辺いっけい)に数年ぶりに出会った。すると金太郎が、次のお盗めで粂八に誘いをかけるところからはじまる。
生真面目でちょっと人のよさそうな、気弱な面がある役どころを演じる渡辺いっけいさん、貴重な脇を固める役者さんだからいつもいい味をだしており・・・いいね。
盗人宿(ぬすっとやど)と思(おぼ)しきお店(たな)に入った金太郎。それを見張るために火付盗賊改方は、人のよさそうな仏具屋の主人・忠兵衛(中村嘉葎雄)から、見張り所として二階の部屋を借り受ける。
ところが、物語が進むうちに仏具屋の主人、実は上方で活躍した大盗人・堂ヶ原の忠兵衛と判明。番頭の太助 (本田博太郎)も当然のことながら、一番の手下であるから、話の方もややこしくなってくる。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
既に二人とも3年以上も前から、盗賊稼業を引退して堅気となっているが、この得体の知れない二人がそれとなく鬼平の手助けをしてしまうから・・・愉快、愉快。
池波小説では、盗賊たちの名前のつけ方が素晴らしいといつも感心させられる。評論家諸氏も感心しきりとか・・・。「殺さず、犯さず、貧しきからは盗らず」と、盗みの三ヶ条をキッチリ守ってきた盗賊、堂ヶ原の忠兵衛という名前もそうである。
また、密偵となっている大滝の五郎蔵(綿引勝彦)、小房の粂八(蟹江敬三)の名前もとてもいいが、昔は三ヶ条の掟を守る盗賊であった・・・。今回、その小房の粂八は、危ういことになってしまう。
鬼平が厳しく取り締まる「殺生や強姦を伴う盗み、つまり『畜生働き』」の盗賊には、狢(むじな)の豊蔵(木下ほうか)という名前・・・。“狢(むじな)”には悪いが、悪党に相応しい名前がふられているから、さすがは池波先生だね。
そのほか、数えきれないほどの素敵な名前の盗賊が、ぞくぞくと登場する鬼平シリーズ。それだけで、楽しくなってくる。
蓑(みの)火の喜之助、鶉(うずら)の徳太郎、蛇(くちなわ)の平十郎、血頭の丹兵衛、夜鳥の仙吉、掛川の太平、明神の次郎吉、須坂の峰蔵、網切の甚五郎。
鷺原(さぎはら)の九平、馬返しの与吉、狐火勇五郎、猫鳥の伝五郎、夜兎の角右衛門、火間虫の虎次郎、名草の嘉平、雨引の文五郎、高萩の捨五郎、雨乞い庄右衛門、鯉肝のお里、洲走の熊五郎、砂堀の蟹蔵、土蜘蛛の金五郎・・・など、ごく一部の名前。
そして、これらの一人、ひとりの盗賊がどのような人間であるのか、小説の中では個性豊かに活き活きと描かれている。
ところで、今回のスペシャル版、忠兵衛の中村嘉葎雄さんと太助の本田博太郎さんが最高の演技をするから・・・お二方に魅了されてしまう。このように味のある名優が脇を固めると画面が引き締まる。だから、安心して見ることができる。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0084.gif)
それにしても、二代目中村吉右衛門さんあっての鬼平組の役者の皆さん。多くの方が前期高齢者になっているが、これからも末長く「鬼平犯科帳」を盛り立ててほしいと節に願っている。
(夫)
[追 記]~あらすじ~
長谷川平蔵(中村吉右衛門)の密偵の一人である小房の粂八(蟹江敬三)が、縁日で幼なじみの稲荷の金太郎(渡辺いっけい)と数年ぶりに再会する。昔話に花が咲く中、金太郎は近々行う予定の「お盗め」に粂八を誘う。粂八は、平蔵のために「お盗め」の詳細について聞きだそうとするが、不信感を覚えた金太郎は話を濁してしまう。
早速、粂八は平蔵に金太郎のことを報告する。粂八の調べによると、金太郎は大黒屋という茶屋を盗人宿として利用しているという。平蔵は、金太郎を泳がせて一味の盗賊を根こそぎ捕らえるという方針を伝え、大黒屋の近くの和泉屋という仏具屋を見張り所にすることを決める。平蔵の部下である小林金弥(中村又五郎)、酒井祐助(勝野洋)は、和泉屋を訪ね、主人の忠兵衛(中村嘉葎雄)と交渉し、見張りのため二階を借り受ける。
ある日、小林が見張りをしていると、忠兵衛が大黒屋でのんびりとお茶を飲む姿を目にする。帰ってきた忠兵衛に、目立つことをするなと怒る小林。それに対し忠兵衛は、お参りをした帰りには決まって大黒屋に寄るため、素通りするとかえって誤解を招くと冷静に切り返す。そのやりとりを聞いていた平蔵は、腹が据わっている人物だと感心する。
しかし、その忠兵衛は、昔は「堂ヶ原の忠兵衛」の異名を取った盗賊の頭であった。盗賊の頭が盗賊改メの平蔵に二階を乗っ取られるという何とも複雑な展開の先に待つものとは!?剣に強いだけでなく、弱者にかける優しいいたわりの心を持つ鬼平をめぐる人情深い人間模様が、見る者の心を打つ。
【キャスト】
中村吉右衛門 多岐川裕美 梶芽衣子 蟹江敬三 勝野洋 中村又五郎 尾美としのり 綿引勝彦 三浦浩一 本田博太郎 渡辺いっけい 中村嘉葎雄 他
(出典:フジテレビ 公式HP 抜粋)
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池波小説ファンなればこそ、是が非でも録画をしておいて、じっくりと時間をかけて見なくてはならない。主演の長谷川平蔵を演じている二代目中村吉右衛門さん、池波正太郎先生の言葉を大切にしてこれまで幾度となく演じてきているとのこと。
小説「鬼平犯科帳」のイメージを壊さないよう、出演者の皆さんもこれを支えるスタッフの皆さんたちも、それぞれの熱意がテレビ画面を通してヒシヒシと伝わってくる。
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物語の方は、密偵・小房の粂八(蟹江敬三)が、幼なじみの盗賊・稲荷の金太郎(渡辺いっけい)に数年ぶりに出会った。すると金太郎が、次のお盗めで粂八に誘いをかけるところからはじまる。
生真面目でちょっと人のよさそうな、気弱な面がある役どころを演じる渡辺いっけいさん、貴重な脇を固める役者さんだからいつもいい味をだしており・・・いいね。
盗人宿(ぬすっとやど)と思(おぼ)しきお店(たな)に入った金太郎。それを見張るために火付盗賊改方は、人のよさそうな仏具屋の主人・忠兵衛(中村嘉葎雄)から、見張り所として二階の部屋を借り受ける。
ところが、物語が進むうちに仏具屋の主人、実は上方で活躍した大盗人・堂ヶ原の忠兵衛と判明。番頭の太助 (本田博太郎)も当然のことながら、一番の手下であるから、話の方もややこしくなってくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
既に二人とも3年以上も前から、盗賊稼業を引退して堅気となっているが、この得体の知れない二人がそれとなく鬼平の手助けをしてしまうから・・・愉快、愉快。
池波小説では、盗賊たちの名前のつけ方が素晴らしいといつも感心させられる。評論家諸氏も感心しきりとか・・・。「殺さず、犯さず、貧しきからは盗らず」と、盗みの三ヶ条をキッチリ守ってきた盗賊、堂ヶ原の忠兵衛という名前もそうである。
また、密偵となっている大滝の五郎蔵(綿引勝彦)、小房の粂八(蟹江敬三)の名前もとてもいいが、昔は三ヶ条の掟を守る盗賊であった・・・。今回、その小房の粂八は、危ういことになってしまう。
鬼平が厳しく取り締まる「殺生や強姦を伴う盗み、つまり『畜生働き』」の盗賊には、狢(むじな)の豊蔵(木下ほうか)という名前・・・。“狢(むじな)”には悪いが、悪党に相応しい名前がふられているから、さすがは池波先生だね。
そのほか、数えきれないほどの素敵な名前の盗賊が、ぞくぞくと登場する鬼平シリーズ。それだけで、楽しくなってくる。
蓑(みの)火の喜之助、鶉(うずら)の徳太郎、蛇(くちなわ)の平十郎、血頭の丹兵衛、夜鳥の仙吉、掛川の太平、明神の次郎吉、須坂の峰蔵、網切の甚五郎。
鷺原(さぎはら)の九平、馬返しの与吉、狐火勇五郎、猫鳥の伝五郎、夜兎の角右衛門、火間虫の虎次郎、名草の嘉平、雨引の文五郎、高萩の捨五郎、雨乞い庄右衛門、鯉肝のお里、洲走の熊五郎、砂堀の蟹蔵、土蜘蛛の金五郎・・・など、ごく一部の名前。
そして、これらの一人、ひとりの盗賊がどのような人間であるのか、小説の中では個性豊かに活き活きと描かれている。
ところで、今回のスペシャル版、忠兵衛の中村嘉葎雄さんと太助の本田博太郎さんが最高の演技をするから・・・お二方に魅了されてしまう。このように味のある名優が脇を固めると画面が引き締まる。だから、安心して見ることができる。
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それにしても、二代目中村吉右衛門さんあっての鬼平組の役者の皆さん。多くの方が前期高齢者になっているが、これからも末長く「鬼平犯科帳」を盛り立ててほしいと節に願っている。
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[追 記]~あらすじ~
長谷川平蔵(中村吉右衛門)の密偵の一人である小房の粂八(蟹江敬三)が、縁日で幼なじみの稲荷の金太郎(渡辺いっけい)と数年ぶりに再会する。昔話に花が咲く中、金太郎は近々行う予定の「お盗め」に粂八を誘う。粂八は、平蔵のために「お盗め」の詳細について聞きだそうとするが、不信感を覚えた金太郎は話を濁してしまう。
早速、粂八は平蔵に金太郎のことを報告する。粂八の調べによると、金太郎は大黒屋という茶屋を盗人宿として利用しているという。平蔵は、金太郎を泳がせて一味の盗賊を根こそぎ捕らえるという方針を伝え、大黒屋の近くの和泉屋という仏具屋を見張り所にすることを決める。平蔵の部下である小林金弥(中村又五郎)、酒井祐助(勝野洋)は、和泉屋を訪ね、主人の忠兵衛(中村嘉葎雄)と交渉し、見張りのため二階を借り受ける。
ある日、小林が見張りをしていると、忠兵衛が大黒屋でのんびりとお茶を飲む姿を目にする。帰ってきた忠兵衛に、目立つことをするなと怒る小林。それに対し忠兵衛は、お参りをした帰りには決まって大黒屋に寄るため、素通りするとかえって誤解を招くと冷静に切り返す。そのやりとりを聞いていた平蔵は、腹が据わっている人物だと感心する。
しかし、その忠兵衛は、昔は「堂ヶ原の忠兵衛」の異名を取った盗賊の頭であった。盗賊の頭が盗賊改メの平蔵に二階を乗っ取られるという何とも複雑な展開の先に待つものとは!?剣に強いだけでなく、弱者にかける優しいいたわりの心を持つ鬼平をめぐる人情深い人間模様が、見る者の心を打つ。
【キャスト】
中村吉右衛門 多岐川裕美 梶芽衣子 蟹江敬三 勝野洋 中村又五郎 尾美としのり 綿引勝彦 三浦浩一 本田博太郎 渡辺いっけい 中村嘉葎雄 他
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