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『おまえは…俺より先に死んではならぬ』
『死ぬな』
2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」、平安絵巻の雅な物語もいよいよ完結へ向かっている。
残すところ5話か、6話と思われる。
先週の「川辺の誓い」(第42回)では、三条天皇(木村達成)が道長(柄本佑)の力を削ごうと懸命になる。
三条天皇は、道長の娘・妍子(倉沢杏菜)を東宮とし、東宮妃・すけ子(朝倉あき)を皇后にすると道長に告げた。
これに対し道長は自らの力の大きさを見せつけるため、ある図りごとをめぐらす。
その後、道長は体調不良となり寝込んでしまう。
病状も少し落ち着いたころ、宇治の別荘に滞在していた。
すると百舌彦(本多力)が気を利かせて、密かに藤式部(吉高由里子)に面会し道長の病状を報告し別荘へ案内をする。
川面の心地よい風を受けながら目を閉じている道長の下へ、藤式部が赴いて側近くに座していると道長がゆっくりと目を開ける。
すると、眼前に藤式部が座しており一瞬驚く仕草をする。
二人が会話を交わす中で、藤式部が二人だけで川辺を歩きたいと申し出る。
杖を頼りに歩く道長と藤式部は川辺にて、心地よい風を受けながら語り合う。
病に苦しむ道長のことを思い、藤式部は源氏物語も書き終えたからそろそろ自分も逝ってもいい、共に逝っても良いと云うようなことを言い出す。
すると、道長は冒頭の言葉を発する。
『おまえは…俺より先に死んではならぬ』
『死ぬな』
これに対して藤式部は・・・。
『ならば道長様も生きてくださいませ』
『道長様が生きておられれば私も生きられます』
と、返す。
愛する藤式部の心根を汲み取った道長、元気を取り戻すのではないだろうか。
この川辺における二人の愛情深いやり取り、美しい風景の中でのシーン。
視聴者の心を捉えるものだった。
返りみるに我が家では、認知症を患い要介護4となっている妻には、当方より先に死んではならぬとは言えない。
当方が先に逝くわけにはいかない、先に逝くと残された妻のことが気がかりである。
ドラマを見ながら、ふ~っとそのようなことが脳裏をかすめた。(夫)
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