紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

はまりびと

2009-05-11 23:39:00 | アート
 阿曽山大噴火という人がいる。大川興行所属のお笑いの人だが、裁判傍聴マニアで、平日はほぼ東京地裁に出没しているらしい。

 でも彼の話ではない。う~ん、今日のネタは・・・?と呻吟していた(ホンマか?)とき、そういえば、阿曽山大噴火に似た名前の人いたよねぇ。誰だっけ・・・ああ、そうそう、種田山頭火や。・・・って、詳しくはどんな人?

 という疑問から出発して、ウィキペディアにGO。

自由律俳句のひと、種田山頭火は薄幸の人だ。

 元々は大地主の出身なのに、11歳で母親が自殺、父の放蕩と自身の酒癖のため破産。その後、離婚、弟と父の自殺、東京に出奔するも関東大震災で元妻のもとに逃げ込むも、生活苦より自殺未遂。もう、不幸のデパート状態だ。

 自殺未遂後、市内の住職に助けられ寺男となる。ほどなく寺を出て、雲水姿で西日本を中心に旅をし句作を行う。ふうん、根っからの根無し草らしい。

 しかし山頭火の関連項目の欄に、私の好きな日本画家、池田遙邨(いけだ ようそん、1895年(明治28年)11月1日 - 1988年(昭和63年)9月26日)の名前があるではないか。そういえば、彼は山頭火の俳句をタイトルにした絵を何枚も描いていたっけ。ついでに池田遙邨についても、どんな人なのか見てみよう。

 さまざまな輝かしい画業と業績の後に、こんな文章が。

若年より歌川広重に傾唐オた。法被姿で広重の足跡を辿り、東海道五十三次を3度も旅した。生涯、自然と旅を愛し全国を旅して回った。晩年は種田山頭火に傾唐オ、山頭火の俳句をモチーフに画作を行い、山頭火の姿で旅をした。

 広重を慕うあまり、東海道五十三次を3度も旅するなんて! しかも晩年に傾唐オた山頭火の俳句をモチーフに画作するのはわかるけれど、山頭火のコスプレ!!で旅をするなんて!

 どっぷりと濃厚にハマるひとだったのだ。ストーカー要素ありあまる人かもしれない。良く言えば「熱中くん」だ。ここはひとつ「はまりびと」という称号を彼に進呈したい。

 彼の享年は92歳。明治、大正、昭和を生きたご長寿な方だ。ひたすら好きなこと(だけ)を続けるのは、もしかすると長寿の秘訣かもしれないな。

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2 コメント

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Unknown (れんくみ)
2009-05-12 08:44:00
大拍手!!
雑学増えました~。つながってるのね。へ~!
自殺するにしても(バカスカ死なはるね)、
おたくキャラで旅するにしても
なんか・・絵物語りになりそうで。
いい時代といえばいい時代でした。

えてして絵描きさんとか旅人さんとかは長生きですね。たぶん、足や手の先やいろんなところを好きなように、心のおもむくままに動かすからでしょうね。あやかりたいもんです~。
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Unknown (紙魚子)
2009-05-12 23:37:18
私は安藤広重のお仕事ネームが、歌川広重だというのを初めて知ったのでした。

好きなことをいっぱいして、長生きしましょうね、お互いに(笑) とはいえ、最近の私の一番やりたいことって、「睡眠」だったりするので、困ったもんです。
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