滋賀県立近代美術館で開催中の『葛飾北斎展』に、H氏と行った。
もう、仕事してるのがもったいないようなピーカンの秋晴れで、駐車場から美術館までの、池あり、なだらかな木々の間を通る上り坂あり、モニュメントあり、シバボウキで道路を曹「ていた「レレレのおばさん」(H氏命名)ありの小径も気持ちいい。
葛飾北斎はキョーレツなじいさんだったらしい、というウワサはH氏より漏れ聞いていたが、八十歳を越えてあんなに細密な絵を描き、画狂老人卍筆とサインをするとは、♪うわさどうりだわ、あなた、カツシカ、ホクサイ~と、ピンクレディの『渚のシンドバッド』の替え歌で歌いたくなったほどだ。
入口には弟子(?)が描いた彼の肖像画があるが、にこやかにたたずむ画狂老人の着物の柄は、卍プリント!! 楳図かずお氏が赤白ボーダーをトレードマークにして着用していたように、北斎は卍プリントの着物を愛用していたのだろうか!? 仮面の忍者赤影を敵に回す卍党の首領のようである。いきなり入口付近で度肝を抜かれる。
いつまでも卍に拘っているわけにもいかないので、若い頃からの絵を見て行く。
やっぱり、うまいわ~。北斎に向かって、いまさら失礼にしかならないけど、うなるほどうまいわ~。とはいえ私は絵に関してはあれこれ言える資格は無いけど、突き刺すようなシャープな線と構図に圧唐ウれた。
中でも動物の目の描き方が、やたらユニーク。つがいのニワトリが、そろいもそろって、一生よからぬことを企んで暮らした、みたいな目つきに、ふたりでこっそり爆笑。見かけによらず乙女チックな風情でロマンチックに浸っている微笑むトラに苦笑い。これから大暴れというときに、ふと「腹、イタイ」と苦悩する竜の悩ましい目つきにクスクス。いやー、わらかしてもらいました。
それから有名な冨嶽三十六景が、意外に小さいのに驚いた。四つ切りの画用紙の半分くらいだったような(もうちょっと大きかったかな)。
北斎は斬新であっと驚くような構図で、どんな細かなところもきちんと描いている。不思議なことに私たちは二人とも、期せずして北斎の絵を見て、鳥山明の『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』を思い出したのだ。北斎の絵はイラストとか漫画という気分なのだ。だから見ていて感動するというものではないように思う。むちゃくちゃ上手いんだけど、不思議なほど『感動』はない。見応えはばっちりなのに、そのアンバランスが面白いといえば面白い。
ということで、チケット提供者のaskaさん、どうもありがとう! 以上が北斎展のレメ[トと感想です。意外に私にしてみれば、あっさりとした展覧会でした。残念なのは私たちの気に入った絵の絵葉書がひとつも無かったこと。あのチラシに載っていた破れ提灯のお岩さん、H氏が感心していたのになあ。祟りをおそれたのでしょうか?
もう、仕事してるのがもったいないようなピーカンの秋晴れで、駐車場から美術館までの、池あり、なだらかな木々の間を通る上り坂あり、モニュメントあり、シバボウキで道路を曹「ていた「レレレのおばさん」(H氏命名)ありの小径も気持ちいい。
葛飾北斎はキョーレツなじいさんだったらしい、というウワサはH氏より漏れ聞いていたが、八十歳を越えてあんなに細密な絵を描き、画狂老人卍筆とサインをするとは、♪うわさどうりだわ、あなた、カツシカ、ホクサイ~と、ピンクレディの『渚のシンドバッド』の替え歌で歌いたくなったほどだ。
入口には弟子(?)が描いた彼の肖像画があるが、にこやかにたたずむ画狂老人の着物の柄は、卍プリント!! 楳図かずお氏が赤白ボーダーをトレードマークにして着用していたように、北斎は卍プリントの着物を愛用していたのだろうか!? 仮面の忍者赤影を敵に回す卍党の首領のようである。いきなり入口付近で度肝を抜かれる。
いつまでも卍に拘っているわけにもいかないので、若い頃からの絵を見て行く。
やっぱり、うまいわ~。北斎に向かって、いまさら失礼にしかならないけど、うなるほどうまいわ~。とはいえ私は絵に関してはあれこれ言える資格は無いけど、突き刺すようなシャープな線と構図に圧唐ウれた。
中でも動物の目の描き方が、やたらユニーク。つがいのニワトリが、そろいもそろって、一生よからぬことを企んで暮らした、みたいな目つきに、ふたりでこっそり爆笑。見かけによらず乙女チックな風情でロマンチックに浸っている微笑むトラに苦笑い。これから大暴れというときに、ふと「腹、イタイ」と苦悩する竜の悩ましい目つきにクスクス。いやー、わらかしてもらいました。
それから有名な冨嶽三十六景が、意外に小さいのに驚いた。四つ切りの画用紙の半分くらいだったような(もうちょっと大きかったかな)。
北斎は斬新であっと驚くような構図で、どんな細かなところもきちんと描いている。不思議なことに私たちは二人とも、期せずして北斎の絵を見て、鳥山明の『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』を思い出したのだ。北斎の絵はイラストとか漫画という気分なのだ。だから見ていて感動するというものではないように思う。むちゃくちゃ上手いんだけど、不思議なほど『感動』はない。見応えはばっちりなのに、そのアンバランスが面白いといえば面白い。
ということで、チケット提供者のaskaさん、どうもありがとう! 以上が北斎展のレメ[トと感想です。意外に私にしてみれば、あっさりとした展覧会でした。残念なのは私たちの気に入った絵の絵葉書がひとつも無かったこと。あのチラシに載っていた破れ提灯のお岩さん、H氏が感心していたのになあ。祟りをおそれたのでしょうか?
絶対にお岩さんはャXトカードになってると思ってたのに…
なんだか私までショックです!!
ところで…今回、春画はありました?
実は結構好きなんですよね(笑)
北斎のあの別名も、くらくらしちゃうほど好き(爆)
浮世絵ってゲージツ的というよりも
「おもしろい」と思っていたので、
楳図かずおとか鳥山明のマンガというご指摘に
思わず膝を打ったのでした。
たぶん美術館は教育委員会の管轄であろうとおもわれるので、残念ながら春画/枕絵の類いは皆無でした。もしかしたら、こっそり図録に載っているかも。だってこれないと、北斎のすべてはわかりませんよね(笑) 私もドキドキしながら、じっくり見ちゃったりします(笑)
女が見ても楽しいような「やらしさ」があるっていうのは、ピュアに「やらしい」ことが描けるってことだと思うから、その辺の北斎の才能って、すごいと思う。
あの偏執狂的な丁寧で几帳面でカンペキな線と色と表現力で、しかも構図は大胆極まりなくドンピシャと決まる凄さは、ホント、漫画の名人撃ンたいでした。