紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

君よ知るやアランジアロンゾ

2006-09-28 21:23:54 | ノンジャンル
 久しぶりにアランジアロンゾの手喧{「かわいいもちもの」を買った。たぶん作品をつくることはないだろうが、アランジには「カワイイ」だけではない、なにか強力なプラスαがある。おもわずお財布を開いてしまう魔力が潜んでいるのだ。

 私達母娘が、アランジアロンゾに入れあげるきっかけになったのは、駅前のパン屋さんのおかげである。
 手づくり焼きたてパン屋さんなのに、なぜかメーカー品のパンの会社のキャンペーン商品である「ミニ袋つきサンドイッチケース」を、「もうキャンペーン、終わったし」といいながら手渡してくれたのである。黄色い地で、パンダがパンを食べているデザインで、「しょーもない洒落やなあ~」と思いつつも、なんとなく気に入ってしまった。それがアランジのパンダ柄だったというのは、ずいぶん後に知った。今だにサンドイッチのお弁当はそのケースに詰めていたりする。

 その後、『(有)アランジアロンゾ』(角川書店)を読んで、ますます好きになり、一年間、月刊で出ているミニカタログ『アランジ・ペーパー』までわざわざ注文して郵送で定期購読していた。母娘で最高に盛り上がった。 

 いったいアランジアロンゾとは何か? ひとことでいうのは難しい。基本的には雑貨を(最初は家内制手工業で)作って売っている会社。ナニワの姉妹二人がイチから始めた。ひとりがデザインし、ひとりがこつこつと手づくりし、ふたりで販路開拓の営業に励む。ともかくひたすら足を使う。
 
 サンリオやサンエックスのように出来上がった企業のなかでの「カワイイ」「癒し系」のキャラクターとは明確に違う。なにしろ素人とはいえナニワのアキンドである。一筋縄ではない企画力とパワーがある。マーケットリサーチなんてぶっとばせ!とばかりに、ともかく「自分たちがいい!!と思うモノ作り」に邁進する。かっこいいぞ!

 企業コンセプトは「つくりたいものを 好きなようにつくって、いっしょうけんめいに売る」。企業キャッチフレーズは「かわいくて へんてこで かっこよくて ばかばかしくて ちょっとこわくて ちょっといたくて まぬけで なごめる アランジアロンゾ」。

 自分たちで作って、自分たちで販路を開拓して売る。100のお店を当たってさんざんけなされたり、バカにされたりしても、ひとつふたつのお店では置いてもらえたりする。彼女らのえらいところは、99%のへこむ事を、1%の嬉しい事で乗り越えるおおらかさと打たれ強さかもしれない。

 まだ会社ができて初期の頃に作った、可愛いけれど甘くない「お花のヘアピン」がけっこうヒットしたらしく、よく町中でそのヘアピンをした人をみかけたらしい。みかけると、そっと心の中で「あんたええ人や! あんたええ人や!」とつぶやく癖がついたらしい。

 その後、「たまごクラブ」「ひよこクラブ」のキャラクターデザイン、「ね~ね~」「MOE」などの雑誌に連載を持つほど出世した。

 彼女らは、アランジのお店を展開していくだけでなく、展覧会をしたり、絵葉書をつくったり、本をつくったり、映像作品をつくったり、キャラバンと称する全国行脚のキャンペーン&商売を展開したりする。とにかく彼女らが「おもしろいっ!」「これやりたい!」「こういうの欲しい」と思ったら、即刻、形になるのだ。

 そういや、かつてアランジのカッパが「カッパエビせん」の工場で一生懸命働いている、というCMもあったなあ。私達がはまりまくっていた頃でした。初めて見た時は「カッパが~?! カッパが~!!」とテレビを指差して、カッパのテレビデビューに感激していた。

 数年前、アランジの「うさぎのちいさいともだち」というアランジキャラのフェルトマスコットの作り方を書いた本とフェルトを買い込み、ウサギやリスやワルモノやカッパを作った。フェルトマスコットに熱中したあげく、NOVAウサギやゴーヤマンまでフェルトで作ってしまった。勢いあまって、というやつである。止まる所を知らなかった。

 針仕事がけっして得意ではない私をここまでさせるアランジアロンゾ。ただ者ではないと思ったら、最近のヒットは「愛・地球博」の「モリゾー&キッコロ」のキャラクターデザインである。やっぱりなあ。 

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