2022年1月23日に回収した、琵琶湖第一湖盆93m地点での水温と溶存酸素濃度を図示してみた。今、湖底の水温は8.5℃、溶存酸素濃度は80%である。少しずつ回復しており、全循環の発生に向けて準備中であると言える。
図の赤線が線形補間をした場合の予測値で、酸素濃度が100%まで回復した時の水温は8.1℃になるはずである。琵琶湖全体の水275億トンが8.5℃から8.1℃になるのに必要なエネルギーは簡単に計算できて、約460TJ(テラジュール)である。
これは広島に投下された原爆7個分(63TJ)より大きい。すでに暖まってしまった琵琶湖の水を冷やすために、こんなに多くのエネルギーが必要だとは知らなかったが、自然はうまくできている。
今年は雪がたくさん降って、山々は雪化粧をしている。3月になり、雪解け水が琵琶湖に入るころには、湖底は十分に冷やされるだろう。そして、久しぶりに琵琶湖が深呼吸できることを願っている。
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