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キッコウハグマ・10~冠毛

 長沼公園の尾根道に生育する「キッコウハグマ(亀甲白熊)」。キク科モミジハグマ属の多年草で9~11月に可憐な開放花を数個咲かせる。果実は開放花や閉鎖花から出来る痩果で長さ7~8ミリの冠毛が付いている。写真は冠毛の様子を拡大したもので1本の冠毛に0.5ミリほどの短い毛がたくさん付いている。
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クヌギ・7~枯凋性

 別所くすのき公園に植栽されている「クヌギ(櫟・椚・橡・櫪)」。ブナ科コナラ属の落葉高木で多摩丘陵では多く見られる。同じコナラ属のカシワやクスノキ科のヤマコウバシなど枯れた葉が長く枝に残っているのを良く見掛けるが、これは“枯凋性(こちょうせい)”と呼ばれるもの。ヤマコウバシの葉は受験生にとっては『落ちない』ということでお守りになるらしい。
 落葉樹の葉は秋になると葉と枝を繋ぐ基部に離層が出来て枝から離れるが、離層が出来る時期が遅れることによってこの“枯凋性”が現れる。これには個体差があり同じクヌギでもすっかり葉を落としているものも多い。枝に残る葉は冬の寒風や潮風やシカなどの食害から冬芽を守るためだと考えられているが、そもそもこれらの樹木は元々は熱帯の常緑樹であったものが冷温帯に拡がっていく過程で落葉樹に変化したもので、常緑樹の名残りとも考えられている。
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