冬用タイヤはピーキーな性格より、多少ダルな感じの方が滑った時の
コントロール性が良いと思い、今までずっと基準値より低くして乗って
いたが、実際のところどうなのか比較テストをしたことは無かった。
今シーズンは一度雪が降ってからは、もとまった降雪がないため、道路
に残っている雪が氷と化してしまい、どこもツルツルの状態だ。
そこで、このツルツルの状態を利用して、スタッドレスタイヤの空気圧
の違いによるフィーリングを試してみることにした。
正確な計測ができる訳ではないので、あくまでもフィーリングチェック
に留めることにした。
まずは軽量積載時の基準値である前輪240kpa、後輪260kpaで走行して
みる。
ABS、トラコン付きなので、ただペダルを踏むだけの運転になる。
一応ブレーキングポイントを決めて、停止した場所の目印となるもの
をチェックしておくだけのブレーキテスト。
そして坂道発進はトラコン任せで発進加速のフィーリングチェックを
する。
テスト車両はエブリイのバンなので、積載を想定した空気圧設定に
なっているため、後輪の空気圧が高い設定である。
しかし、空車で走行していることが多いので、最初は前後輪のかかる
荷重の比率に合わせてみた。
前輪は規定値の240kpa、後輪は220kpaとした。
これは全く言っても良いくらい変化を感じなかった。
次に前輪200kpa、後輪180kpaまで上げてみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/9b/ac9de7a3851b2580cd4c5f1d75bf90b0.jpg)
規定値よりかなり低いが、見た感じではほとんど解らない。
走行フィーリングは、ゴツゴツ感が少なくなり、空気圧を下げた
ことが解るが、ブレーキも発進も大きな違いは感じなかった。
さらに下げて、前輪150kpa、後輪140kpaにしてみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/fd/6a0a8005c1dcedb8d5ca3e42499dc5b9.jpg)
これでも外観上では大きな変化を感じない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/c6/8c34a19a2f42c65ce126f616d1aa4d59.jpg)
横からみると少し潰れ感が出てきて、立て方向の接地面積が増加
していることが解る。
ブレーキに関しては、停止した場所の目印チェックでは少し
手前で止まるようになった感じだ。
ただABSが解除になる速度域まで減速して、タイヤがロックした
ときの制動感は強くなった。
ABSがキャンセルできてフルロックなら確実に制動距離が短くなって
いるだろうなと想像できる。
発進についても、トラコンが効いている時間が短くなったので
グリップは良くなっているのだろう。
そして更に下げてみた。
前輪、後輪ともに100kpaだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/3a/7aa75e3cea01fa05c8980b540ae06ede.jpg)
ここまで来ると少し潰れた感じがする。
横から見ると”空気少なくね”って感じになる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/5e/453606dd4a45868317cd7beda37fba8d.jpg)
接地面積もかなり増えているので、グリップもかなり良くなるのではと
期待してしまうが、路面の段差や窪みを考えると、この状態での走行は
リスクが大きい。そのわりに150kpa、140kpaのときから極端な変化は
感じられないかったので、リム落ち等のリスクを背負ってここまでする
意味はないかもしれない。
結論としては、空気圧は下げれば下げるほどグリップは良くなる傾向
ではあるが、段差等でのサイドカットやリム落ち、そして転がり抵抗
の増加で燃費も落ちると思われるので、20%減くらいまでが良いとこ
ろかと思われる。
10%程度減らしたくらいでは大きな変化は感じられないということが
解った。
色々な条件があるので、この実験がすべてに通用するものではありま
せんので、あくまでも一例であるということです。
また、コーナリングのチェックは行っていませんが、空気圧を下げると
タイヤ剛性が下がるので、舗装路面ではヨタヨタ感が強くなるので注意
が必要です。
今回の実験は165/70-13で行っています。
偏平率60以下の偏平タイヤで空気圧を落とすのはとてもリスキーなの
でおすすめできません。