この時期
ピカピカのスーツを着た新入社員らしき若者を
街でみかける。
思えば私のもそんな若かりしころがあったなぁ・・。
と言うことで
私の就活について語ろうっかなぁ
なんて思います。
もちろん私の時代には就活なんていう言葉はなくて
せいぜいリクルートとか言ってましたっけねぇ・・・。
ま、そんなんどうでもいいっすけどね。
えーーっとね
たぶん想像できないだろな。
こう見えてもさ
知ったかぶりしなくてもフツーに知ってる企業とかあるっしょ?
そういう知名度の高い会社に一時期勤めてた。
おわかりのように、すっごく頭がいいわけでも
すっごいコネがあるわけでもないけど
なんだかはずみで受かった。
人生で一番の奇跡です。
思えば、就活がいいかげんだった。
学生時代はバイトで金を稼ぐのに必死。
なんせファッションに金がかかるからねーー。
気が付けば周りの友人、みんな内定もらってた。
ハッと現実に目を向けると、すでに2月。
あー明日卒業式――???へーあっという間だなぁー?
と表面では余裕こいているフリしたけど
心臓はすっごいバクバク。
あわてて学校の就職相談室に駆け込み
まだ募集が残っている企業を探してもらった。
この際どこでもいい!!
とにかく試験が受けられる会社!
先生に頼みながらも、ほぼ号泣。
そうして見つけてもらったのが
後に入社式を迎える会社でござんした。
通勤は家から2時間もかかる僻地。
・・・・。
めっちゃアウェー。
どーすんのさ?ほんとに通勤できるの?
面接試験のとき
「ここまで来るのにどれくらい時間がかかりました?」と聞かれ
びくっと飛び跳ねた。
それから、うわずった声で
「えっと・・1時間ちょっと、くらいでしょうか?」
面接官3人が私の履歴書の住所をあわてて確認している。
「うそでしょう~?2時間はかかるんじゃないですかぁ?」
と刑事のような鋭い目で私を見た。
「あ、そうですね・・・2時間くらいだったかも・・ハハハ」
と、答えながら
(あ~落ちた落ちた・・・)と頭の中でリフレイン。
うわー私、やっぱ就職浪人だーーー!
お母さん、ごめんねー。
とりあえずバイトすっからねーー。
中途募集もそのうち出てくるだろしねーー。
♪まわる、まわるよ時代はまわるぅ~・・・。
もう、上の空。顔は力の抜けた微笑。
すると、
左端の菩薩っぽい(主観だよ)の面接官が
「本社までなら通勤どれくらいかかりますか?」
と、驚きのキラーパス。
え!?そっからのパス???
と、そのキラーパスぶりにあたふた。
「そうですね・・・本社までなら20分くらいです・・・かね?」
(なんでこの席でそんな質問するのさ?)
「じつは本社のほうで1名欠員がでまして、
そちらも今回の試験で採用することになったんですよ」
えーーーと・・・
私の蹴ったへっぽこシュート、
もしかしてゴール入っちゃった?
このときは地方工場での求人募集で
100人ほど受験していたが
おそらく本社までの通勤30分以内は私だけだったと思う。
2日後に健康診断、そして内定通知。
ようやく社会人の切符を手に入れた。
まあ、このときの喜びといったら!
入社して驚いたこと。
同期は偏差値の高い高校出身の上、短大もお嬢様が行くとこばっか。
「サントリーの最終面接まで行った」とか
「伊藤忠商事の三次まで行った」とか
まあ、こっちの会社から先に内定きたから仕方なく蹴ったけどね・・
みたいな言いよう。
(私以外はみんな前の年に内定もらってたんだよね)
おまけに家がセレブ。
なんか高級住宅地に住んでるしぃ。
父親の職業、めっちゃヒエラルキー高いっす。
医者だの検事だの社長だの大企業の重役だの・・。
かたや私はビンボー長屋住まい。
母子家庭。
私が受かったこと自体、アンビリーバボー。
人事の間に合わせ感、ヒシヒシ感じるよ。
まあそんなこんなでOLライフの幕は開けた。
お嬢様つっても
対等に付き合えるし、みんな、意外に庶民派。
いや、なんかウサン臭いのも多い。
クチ悪いし・・・。
お嬢様????
私が勝手に先入観抱いてただけみたい。
なんだなんだ、へぇーー!
気が合うとか合わないとかって
家柄とか学歴じゃなくってその人の本質なんだね。
目からウロコ。
そんなキラキラした会社で12年も働けた私は
きっと幸せ者だったんだなぁ・・・
って今になってシミジミ思いました。。