3月末頃から自宅庭の一画に白い小さな花が沢山咲いているのに気付きました。よく見かける可憐な花なのですが、名前が出てこないので、ツレに聞いてみるとハナニラとの由。6枚の花弁が確かに、星のようです。
調べてみると別名が「ベツレヘムの星」。花言葉は「耐える愛」「別れの悲しみ」そして「星に願いを」です。まあこれが一番合っている様に思います。
子供の頃「ベツレヘムの星」の事を学校で聞いたことがあります。クリスマスツリー先端の大きな星が「ベツレヘムの星」と言う話でした。八芒星の大きな星です。
またタンポポと一緒に咲いているハナニラも風情があります。まさに春の花「スプリングスター」とも呼ばれる由縁です。
ハナニラはキジカクシ目 ヒガンバナ科、南アメリカのアルゼンチン、ウルグアイ原産の多年草です。日本には明治時代に園芸植物として導入されました。
「ベツレヘムの星」とは、イエスキリストがヨルダン川西岸にあるベツレヘムで誕生した直後に、東方の国で見たこともない星が出現し、西の空に輝いていました。そして三博士(カスパール、メルヒオール、バルタザール)をキリスト誕生の地に導いたと言われる星です。
その星が止まった下に聖母マリアに抱かれたイエスキリストがおり、三博士の礼拝を受けたと言う事が、新約聖書の「マタイによる福音書」に記述されています。
トップと上のカットはフィレンツェの画家ジョット・ディ・ボンドーネ(1267年-1337年)が画いた「東方三博士の礼拝」です。「ベツレヘムの星」が、幼子イエスの上空に彗星のごとく画かれています。
私は昔から「ベツレヘムの星」と言うとこの絵を思い出します。ジヨットは1301年に出現したハレー彗星を見てこれを書いたと言われています。ただ「ベツレヘムの星」がこのようなものかは誰にも分かりません。きっと想像を絶する神の乗り物なのでしょう。
庭のあちらこちらにハナニラが咲き始めましたが、ブルーの花もあります。この時期はソメイヨシノに代表される桜に注目が行きますが、道ばたに咲く「ベツレヘムの星」も可憐で美しい花です。
またハナニラの他にも「ベツレヘムの星」と呼ばれる花があります。オオアマナ、ホシアザミ、いずれも星形の美しい花です。