竹心の魚族に乾杯

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登場する団体名、河川名は実在のものとは一切関係ございません。

将鱗あゆハイパー!!

2020年06月30日 10時46分49秒 | 兵法書・具足編
今まで小針軽錘釣法で「ライカ川釣りスペシャル」という糸をずっと愛用してきまして、この糸がなくなったらいったい何を使えばいいのかという不安がありました。

これに近い道糸ってなかなか無いんですよ。だから「川釣りスペシャル」はずいぶん買い込みました。

ジャーン!

それでも一番消耗の激しい0.25号が底を着いてしまって、仕方なく他社製品をイロイロ使ってみましたが、やっぱり何かが違う気がしました。

東レの「将鱗あゆ」系だったら大丈夫なんです。ところが…

東レが釣具事業から撤退という噂が流れたのはいつだったでしょうか。釣具店から東レ製品が姿を消し(一部商品除く)、ファンを落胆させたのもまだ記憶に新しいと思います。

ですから釣具店をさまようたびに「将鱗あゆ」残ってないかな?と、鮎用品コーナーを覗くようにしていたのですが、ぜんぜん見つかりません。特に0.2〜0.3号は(もうマスクじゃないんだから!!)。


で、代用品がずっと見つからず、悶々とした日々を送っておりました。。


そんな中、うれしいニュースが。

東レ「将鱗あゆハイパー」限定復刻!

これは東レの公式オンラインショップ開設にあわせた特別販売なんだそうです。

1985年に日本初の鮎釣り専用糸「将鱗あゆ」を発売以来、長年に渡り将鱗あゆシリーズをご愛用頂いたお客様から復活の強い要望を受け、このたびECサイトオープンを記念して数量限定での復刻版の販売を致します。
限定生産にあたり、開発担当者による一品一品丁寧に作り込んだ厳選品をお届けいたします。

(東レFishingNet公式オンラインストアTOP > 将鱗®あゆ 限定復刻発売)

今回復刻されたのは「将鱗®あゆPRO Type競技ハイパー」(ナイロン)、「将鱗®あゆスーパーミラクル」(フロロカーボン)の2アイテム(と「マジックハリス」)です。



ところで、今までライカ「川釣りスペシャル」は、個人的に、

  • 耐衝撃性に優れ、引抜や急流での寄せに適している。仕掛け交換の回数を減らせる。

  • 初期伸びが小さく、小さいアタリでも確実なフッキングが可能。しかも、軽い仕掛けの飛びが良い。

  • 高負荷時の伸びも少なく、スレ針でのバラシも少ない。

  • 吸水がゆっくりで、クタクタになりにくい。

  • パーマしにくく、結びやすい。

  • 細い。


といった特性を信頼して使い込んで来ました。スレ針との相性もバッチリでした。ですから、伸びが大きい糸は使ってて不安になるんです。


今回限定復刻された「将鱗あゆハイパー」は上記の特性を全て満たしていると言って良いでしょう。しかもうれしい50m巻。コレってかつて30m巻しかなかった銘柄なんですよね。ナイロン系将鱗シリーズでは最上位に位置づけられる銘柄でした。


硬質な「将鱗あゆ競技用」(赤プロ)に比べるとクッション性が高いですが、これはツケ糸としてのニーズがあるからなのでしょう。個人的には「ハイパー」でも充分に伸びが少ないと感じますね。

0.25号と0.3号をポチってみましたが、無事購入できました。
 
なんとステッカーまで!

 
本当に50m巻なんですねぇ。これで2000円。こんな時代に国産高品質ラインがこの値段。驚きですねぇ。東レの大英断に心から敬意を表します。
※オンライン直販価格

じつは、なにげに帽子やベストも持っていたりする…
 

今日はアパレルの話じゃないので話をもとに戻しますね。

渓流釣りするなら、ともかく糸は東レです。釣り糸にだって最高品質の物を使うのが天然物に対するリスペクトだと思う。

と、断言してしまいましょう。

なんでそんなに東レばっかりひいきするのか?

ですが、ズバリ

細いから!!

というのがワタクシの回答です。

「東レの糸って、なんか細くない?」って感じて敬遠してきた人も多いと思うんですけど、実はこれが釣り糸本来の太さなんですよね。

まあ、大きな声では言えないのですが、釣り用の糸というのは商慣習的に商品パッケージに表示する直径に関して「誤差」というか許容範囲がきちんと定められております。ですから合法的に規定号数の直径よりも太く設定して強度を稼いでいるメーカーが多いワケです。

そんな馬鹿な話が!ちゃんと有効数字4桁で表示されてるじゃないか!もし誤差があったとしてもせいぜい千分の1オーダー以下での話のはずだ!

とおっしゃる方もおられるかもしれませんが、

本当です。

ちゃんと業界団体で表記の「基準」を設けています。号数ごとに×××μmまでOKってね。
ワタクシも最初は「数字」に騙されたクチです。まったく目から鱗でしたね。そもそも「標準直径」でしょ。「標準直径」って言っておきながら有効数字4桁ってのも感覚的に変ですよね。

この話しはまだまだ続きがあって、第二波がありました。なんとフロロカーボンラインは「基準」がナイロンよりも太く設定されてるんです。あれつ、フロロってナイロンよりも強いんじゃなかったっけ…まあいいや、これでもまだ海外製よりは「厳しい」んでしょうからねぇ。


ともあれ、業界標準よりも自社基準を厳しく設定している企業を応援したくなるというのは、ベテランユーザーであれば自然なことだと思うんです。
だから竿はシマノが多くなるし、糸は東レばっかりってことになる。電化製品だって…

まあ、喧嘩になるから今日はこれぐらいにしておきましょうか。


そういえば以前、釣り場で初めてお会いする方でしたが、「糸何号使ってる?」って話になって、「ゼロイチゴですよ」とお答えしたのですが、「細糸でオモリが軽いと絡んで絡んで…」と、数投に一回は絡んだハリスを解いてやらないといけない、と大変難儀されているご様子でした。そこで、「軽い仕掛けでしたら将鱗渓流より将鱗あゆの方が絡みにくいですよ」とお伝えしておきました。

仕掛けの絡みの原因には竿の調子や目印の重量が関係している訳ですが、意外と重要なのが「糸の伸び」なんですね。糸の銘柄を変えるだけで仕掛け絡みが大幅に解消されることが結構あります。で、細糸になればなるほど、伸びの影響が顕著に出ます(また同様に、細糸ほどナイロンは湿度に弱くなり、フロロ/エステルは静電気に弱くなります)。
湿度の高いこの時期、いつも使っている歯ブラシが何か変だな?なんだか柔らかくなってるような気がするけど気のせいかな?と思った人も多いかと思います。気のせいではありません。歯ブラシもナイロンですから、吸湿するんですね。

釣りをしている最中に仕掛けが絡むと、イライラして、「いいや!オモリ重くしちゃえ!」ってやっちゃう人が多いと思うんですけど、オモリ重くしちゃうと釣れなくなることが多いです(増水して活性が上がった時は別)。

ですから、釣りをしながら、上記の3つの要素に気を配って、変だなと思ったら、どれが影響しているのか見極めて、仕掛けを常に調整していくのも大事かと思いますね。



※ ただしサラサラで滑りがいいので、ハリスよりも水中糸の方が向くみたいです。
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