前の体とは違う!嚥下が大変に
一般病棟に戻って、食事はごくゆっくりゼリーから始まり、重湯、みそ汁、となり、2週間後も普通食にはならなかった。
腸ろう(手術の際、小腸にチューブを挿入し経腸用液が点滴されている)があるから、たべるのになれる事。
むせやすい事、肺炎になると大変なことを看護士から強く言われていた。
首周囲に真綿のかせがあるような違和感がある。
ゆっくり、少しずつ飲み込むが、嚥下の時にのどに異物感を感じる。
「喉に詰まる感じがする」と食べようという気にならない人もいた。
ともかく、この体に慣れる事しかない。
結論から言うと、4ヶ月もするとかなり意識しなくても飲み込めるようになる、でも少量、よく噛んで。
食べるのに気力を使う。
赤ん坊の離乳食と一緒で慣れる事だと感じる。
突然に吐きやすい!どうも理由は二つ
食事後、床に落ちた箸を拾おうとかがんだ瞬間苦労して食べたものが逆流。
胃の噴門がなくなったから。もう、じっとして過ごすしかない。
横になるのもだめ、咳き込むのもダメ。
もう一つは「いやだなあ」「好きじゃないなあ」と思った瞬間我慢していた何かがはじけて吐く。
別の言い方をするなら、食べる事がけっこう苦しいことになっていて限界に達すると体が拒絶する。
好きなものを楽しく食べるしかない。あと、この環境に早くなれる。
クオリティオブライフの低下に対して思う事
このごろクオリティオブライフ(QOL)という言葉をよく聞く。
生活の質、人間らしい生活を医療でも考慮して出てきた言葉のようである。
QOLは著しく下がる、人間の体に本来要らないものはないから切ってしまえば支障は出る。
でも、なくなっても他の器官が補う事で新たな生活も出来るのが人間だとも思う。
現状は固定的じゃない。気にする事ない。
新しい、慣れる場面だと思おう。
赤ん坊、こどもが食べ物に慣れる過程と同じ
私たちみんななんてことなく色々な食品をおいしいと食べているけど、お母さんが努力して繰り返してならしてくれた事を覚えていない。
食品ははじめはみんな未知なもの、べえって出したり飲み込んだら吐いたりしていた。
新しい胃袋の食道で飲み込む事はその復習だ。
味覚というものは実に多くの要素から構成されている。
温度、におい、舌触り、舌でつぶした感触、噛んだ食感、のどごし。
そのうち一個でも気に入らないと好きじゃない食品になる。
こどもの場合、肉など繊維の残るものが苦手な子ははじめのうち多い。
生野菜など形がなかなか消えないものも。
ゆでたまごなど、口の中の水分を奪うものが苦手な子も見かける。
シチューなどドロドロしたものをいやがる子も、たまにいる。
強烈な色のものをいやがったりいやな体験で嫌いになったりメンタルである。
だからこそ、嫌いが好きに変わる。
こどもは咀嚼力がまだ弱いから、調理の工夫が必要になる。
この最後の3行、私たちも同じなんです。
ま、好きなものをよくよく噛んで練習、練習、気楽に。
のどに繊維があたらないようによく噛んで、ドロドロがいやならさらさらのコンソメ仕立てにしたり、食べて楽しいものは必ずある!
あとはゆっくりよく噛んで、たのしく
経過があまり良好で術後2週間で退院する。
普通1ヶ月と聞いていたから早い。
栄養指導に看護士が来た。
いたって簡単「固いものはダメ、よく噛んで」のみ。
「いけないものってあるのですか?」
「おせんべいとラーメンです」
「なぜ?」
「おせんべい固いし、ラーメンは一気に食べられるけど胃でふくれるから」
わたしの欲していた情報量とあまりにギャップがあり、患者の食のレベルとかけ離れていたのでわたしはすっかり不機嫌になってしまった。
担当の看護士に悪いことをした、彼女はあまりに若すぎて聞いた事をそのまま言っただけだったのだ。
無知なまま、帰宅し、普通のものを少量ずつゆっくり食べた。
すぐにせんべいも食べたが、丸呑みしなければ全然問題ない。
よく噛んで食べると胃が、いっぱいになってしまう。
唾液がたくさん出るから。
泡っぽい嘔吐はしばらく続くが徐々になくなっていった。
退院後は半月程息子が一緒にいた。
彼は食に無頓着ではない、おいしいと感じると「おいしい、これ」と必ずいう。
逆に不味いとすごく機嫌の悪い表情になる。高い店でもむっと黙ることがある、すごく素直だ。わかりやすいともいう。
彼といるとだから食べ物が倍おいしくなる。
奮発したくなる。
ミネストローネスープやイベリコ豚、とれたてのイカ刺しなど好きなものをこれでもか、と食べる。
量は少なくても関係ない、食べる事が楽しくなれば良い。
ともかく、時間をかけて食べる。一日5~6食。
どうせなら楽しんでやるほうが絶対良い。
仕事は食べる事、寝る事、少しずつ動くこと。笑う事。
赤ん坊と同じである。
一般病棟に戻って、食事はごくゆっくりゼリーから始まり、重湯、みそ汁、となり、2週間後も普通食にはならなかった。
腸ろう(手術の際、小腸にチューブを挿入し経腸用液が点滴されている)があるから、たべるのになれる事。
むせやすい事、肺炎になると大変なことを看護士から強く言われていた。
首周囲に真綿のかせがあるような違和感がある。
ゆっくり、少しずつ飲み込むが、嚥下の時にのどに異物感を感じる。
「喉に詰まる感じがする」と食べようという気にならない人もいた。
ともかく、この体に慣れる事しかない。
結論から言うと、4ヶ月もするとかなり意識しなくても飲み込めるようになる、でも少量、よく噛んで。
食べるのに気力を使う。
赤ん坊の離乳食と一緒で慣れる事だと感じる。
突然に吐きやすい!どうも理由は二つ
食事後、床に落ちた箸を拾おうとかがんだ瞬間苦労して食べたものが逆流。
胃の噴門がなくなったから。もう、じっとして過ごすしかない。
横になるのもだめ、咳き込むのもダメ。
もう一つは「いやだなあ」「好きじゃないなあ」と思った瞬間我慢していた何かがはじけて吐く。
別の言い方をするなら、食べる事がけっこう苦しいことになっていて限界に達すると体が拒絶する。
好きなものを楽しく食べるしかない。あと、この環境に早くなれる。
クオリティオブライフの低下に対して思う事
このごろクオリティオブライフ(QOL)という言葉をよく聞く。
生活の質、人間らしい生活を医療でも考慮して出てきた言葉のようである。
QOLは著しく下がる、人間の体に本来要らないものはないから切ってしまえば支障は出る。
でも、なくなっても他の器官が補う事で新たな生活も出来るのが人間だとも思う。
現状は固定的じゃない。気にする事ない。
新しい、慣れる場面だと思おう。
赤ん坊、こどもが食べ物に慣れる過程と同じ
私たちみんななんてことなく色々な食品をおいしいと食べているけど、お母さんが努力して繰り返してならしてくれた事を覚えていない。
食品ははじめはみんな未知なもの、べえって出したり飲み込んだら吐いたりしていた。
新しい胃袋の食道で飲み込む事はその復習だ。
味覚というものは実に多くの要素から構成されている。
温度、におい、舌触り、舌でつぶした感触、噛んだ食感、のどごし。
そのうち一個でも気に入らないと好きじゃない食品になる。
こどもの場合、肉など繊維の残るものが苦手な子ははじめのうち多い。
生野菜など形がなかなか消えないものも。
ゆでたまごなど、口の中の水分を奪うものが苦手な子も見かける。
シチューなどドロドロしたものをいやがる子も、たまにいる。
強烈な色のものをいやがったりいやな体験で嫌いになったりメンタルである。
だからこそ、嫌いが好きに変わる。
こどもは咀嚼力がまだ弱いから、調理の工夫が必要になる。
この最後の3行、私たちも同じなんです。
ま、好きなものをよくよく噛んで練習、練習、気楽に。
のどに繊維があたらないようによく噛んで、ドロドロがいやならさらさらのコンソメ仕立てにしたり、食べて楽しいものは必ずある!
あとはゆっくりよく噛んで、たのしく
経過があまり良好で術後2週間で退院する。
普通1ヶ月と聞いていたから早い。
栄養指導に看護士が来た。
いたって簡単「固いものはダメ、よく噛んで」のみ。
「いけないものってあるのですか?」
「おせんべいとラーメンです」
「なぜ?」
「おせんべい固いし、ラーメンは一気に食べられるけど胃でふくれるから」
わたしの欲していた情報量とあまりにギャップがあり、患者の食のレベルとかけ離れていたのでわたしはすっかり不機嫌になってしまった。
担当の看護士に悪いことをした、彼女はあまりに若すぎて聞いた事をそのまま言っただけだったのだ。
無知なまま、帰宅し、普通のものを少量ずつゆっくり食べた。
すぐにせんべいも食べたが、丸呑みしなければ全然問題ない。
よく噛んで食べると胃が、いっぱいになってしまう。
唾液がたくさん出るから。
泡っぽい嘔吐はしばらく続くが徐々になくなっていった。
退院後は半月程息子が一緒にいた。
彼は食に無頓着ではない、おいしいと感じると「おいしい、これ」と必ずいう。
逆に不味いとすごく機嫌の悪い表情になる。高い店でもむっと黙ることがある、すごく素直だ。わかりやすいともいう。
彼といるとだから食べ物が倍おいしくなる。
奮発したくなる。
ミネストローネスープやイベリコ豚、とれたてのイカ刺しなど好きなものをこれでもか、と食べる。
量は少なくても関係ない、食べる事が楽しくなれば良い。
ともかく、時間をかけて食べる。一日5~6食。
どうせなら楽しんでやるほうが絶対良い。
仕事は食べる事、寝る事、少しずつ動くこと。笑う事。
赤ん坊と同じである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます