永野 護 『ファイブスター物語』 １３巻 感想

　発売された８日に買って読んだんですが、なんて感想を書いたらいいのか困ってしまって。

いろんな名称の変更に、目がすべるすべる！ え～と、あれがこうなってこっちがこうなって、年表も変わってるのねと、結局既刊ぜんぶ読み返すはめになりました。モーターヘッドのデザインも・・・なんかカッコ悪くなってませんか？

お若い頃から何年も描いている作品だから、年齢と共に絵柄やお話の傾向が変化するのはあると思うんですよ。でも、なんだかこう、ここまで既刊と変わってしまうと、もう別の作品として描けば良かったんじゃないかなと、思わずにはいられないです。自分、好きな作品なら全部受け入れろよ！と思いつつ、ガッカリ感が大きくて、文字にできませんでした。


　お話的には、フィルモアの野望やクリスティンの翻弄される運命、まだまだ続くマグダルの逃避行や新（でもないのかな？）キャラの登場と、面白かったんですよ。

以前、ニュータイプを立ち読みした回（Ｐ１４９～１５３あたり）で、クリスティンはどうなっちゃうの？！と心配だったんですが、詩女さんたちのご加護が描かれてほっとしました。でもこれって、結局「女性として過酷な生き方」が待っているのが決定、ってことなんでしょうね。

Ｐ１６４の「あなたがフィルモア帝国そのものと成る時」というセリフを読んだときに、ぱっと浮かんだのが、「お江」ですよ。織田信長の姪であり、お市の娘・浅井三姉妹の末妹であり、三度婚姻した末に、将軍の正室となり、将軍の生母となり、ほかの子供たちもそれぞれが大名家に嫁いだりして、過酷な戦を生き延びて、徳川の世の栄華を一身に受けた女性。

いまとなっては、お江が「女性として幸せだったのか？」知るすべもありませんが、私は苦難に耐えて生き抜いて、結果として両親の遺恨を晴らし、子孫＝血を残したお江のような生き方を、勝者だと思うんですがクリスティンもそうなるのかしら。


願わくば、今後はタイトに連載を描き続けて頂きたいと心底思います。もう年表の出来事全部が読めるなんて、まったく思っていませんよ。でも、年齢的にも（永野さんは１９６０年生まれ）エネルギッシュに漫画を描かれるのには、厳しいものがあると思うので、ぜひデザイン等のお仕事はそこそこになさって、F.S.Sを描いて下さーい！



　ただいま室温２８度＆湿度７７％です、極楽。

湿度が高いぶん、床の拭き掃除をしていたらメガネが曇りましたが、それにしたって連日３３度もあった先週のことを考えたら、めっちゃ身体がらくです。昨日の午前中なんか、ずっと霧雨が降ったんですよ。まじで一か月ぶりくらいの雨だったんじゃないかしら？そうしたらてきめんに、うちのささやかな庭のマツバボタンたちが、幾つも花を咲かせてくれました。やっぱりいくら乾燥に強い花だからって、カラカラだったんでしょうね。

そうそう、夏の甲子園ですが、無事に地元校が一回戦を突破しました。でも、楽天で散々痛い目にあっているせいか、初回からの大量得点にびびってしまい、そのくらいにしとかないと、次の試合で猛烈なしっぺ返しをくらうよぉと、心震えた夕方でした。