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毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

初野 晴 『退出ゲーム』&『初恋ソムリエ』

2012年08月18日 10時48分15秒 | 図書館で借りた本
○初野 晴 『退出ゲーム』&『初恋ソムリエ』(角川書店)

 あぁ、これはダメだ、シリーズ全四巻買おう。読み終わってそう思いました。自分を励ますために、手元に置いて繰り返し読み返す、そういうお話です。あとは『空想オルガン』だけ未読なんですけど、もう図書館で借りるより買った方が早いかな~。


>追記

 おいおいおい、検索したら、図書館に『空想オルガン』だけないよ!

何故に初野さんの他著作は全部あるのに、狙ったように未読作品だけ無いんだ!?これは買わせるための陰謀か??

>追記・2

 本を読んだ感想も何も書いてなくて、こりゃ酷い!と思ったので。

高校の弱小吹奏楽部の、しかも高校になってからフルートを始めた主人公に、感情移入しまくり(というか親の気持ちになりまくり)で、謎解きも素晴らしいんですが、主人公が葛藤するたびに、大丈夫!応援してる!!と声が出そうになりました。

私の長男&次男は、主人公と同じく即レギュラーな弱小吹奏楽部(人数が少ないので初心者のへたっぴでもOKだったんです)に、中学&高校と所属していました。(次男は進行形)なので、楽器のメネナンスにお金がかかるとか、部員を集めるのに四苦八苦といかいうエピソードを読んで、胸が痛くなりました。

楽器の「音」は正直で無常です。人間の思惑は関係ありません。下手なのはすぐにわかります。それなのに、テクニックを越えた「なにか」が、演奏者や観衆を動かします。多感な十代に、その「音」に真摯に向きあう時、その姿が多くの人間を動かします。

このお話は、上質なミステリーによくあるように、多くの人間の生き様を重ねて情景を深くします。坂木 司さんの『夜の光』とともに、高校生の日常を題材としていますが、周囲の大人の生き様こそ、作者さんが描きたかったものだろうなと思います。

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