風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

坂口安吾 『夜長姫と耳男』

2007-01-04 18:41:01 | 

「好きなものは咒うか殺すか争うかしなければならないのよ。お前のミロクがダメなのもそのせいだし、お前のバケモノがすばらしいのもそのためなのよ。いつも天井に蛇を吊して、いま私を殺したように立派な仕事をして……」

(坂口安吾『夜長姫と耳男』)


生と死は、同義。
愛と憎は、同義。
半端な感情では何事も為しえないし、何も残りはしない。
――なんて凄絶で、なんて美しく、なんて魅惑的なのだろう。
これを狂気と呼ぶのなら、美と狂気もまた、同義。

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