美女 誰も知らない命は、生命ではありません。この宝玉も、この指環も、人が見ないでは、ちっとも価値がないのです。
公子 それは不可ん。貴女は栄燿が見せびらかしたいんだな。そりゃ不可ん。人は自己、自分で満足をせねばならん。人に価値をつけさせて、それに従うべきものじゃない。人は自分で活きれば可い、生命を保てば可い。しかも愛するものとともに活きれば、少しも不足はなかろうと思う。宝玉とてもその通り、手箱にこれを蔵すれば、宝玉そのものだけの価値を保つ。人に与うる時、十倍の光を放つ。ただ、人に見せびらかす時、その艶は黒くなり、その質は醜くなる。
(泉鏡花 『海神別荘』)
(泉鏡花 『海神別荘』)
海老蔵の公子、好きなのです。
アホの子な尊大さがピッタリ(褒めております)
歌舞伎座じゃなくて構わないから、若く美しいうちにもう一回やってくれないかしら。
美女は、玉さまはちょっぴり私のイメージと違っていたので、んー、菊ちゃんとか・・・?でもカップル的に合わなそうな気がとってもするので、澤瀉屋さんあたりのどなたかで是非にm(__)m
美女 一歩に花が降り、二歩には微妙の薫、いま三あしめに、ひとりでに、楽しい音楽の聞えます。ここは極楽でございますか。
公子 ははは、そんな処と一所にされて堪るものか。おい、女の行く極楽に男は居らんぞ。男の行く極楽に女は居ない。