坂崎ひろみDr.は小児科医で漢方使い、私も顔見知りです。
近年はマニュアル本を書いたり、講演会をしたりでご活躍。
著書「フローチャート子ども漢方薬」の中では当院が作成した「子どもに漢方を飲ませる方法一覧表」を引用していただきました。
参考になる箇所は多々ありますが、錠剤が用意されている漢方薬一覧表を提示していただいたので抜粋;
当院で採用しているのは、
②葛根湯加川芎辛夷
⑨小柴胡湯
⑩柴胡桂枝湯
⑮五苓散
⑯半夏厚朴湯
⑲小青竜湯
(95)五虎湯
それにヨクイニンエキス錠です。
粉がどうしても苦手、という患者さんで小学生以上の場合に提案します。大きさは1cm弱と結構大きいのです。
中学生には「粉なら一袋、錠剤なら一回6錠、さあどっちにする?」と聞くと、8割方「錠剤!」と答えますね。
ずいぶん嫌われている・・・。
参考になった記事をもう一つ。
「小児に漢方薬を上手に飲ませる新しい技」(日経メディカル)
薬剤師さんによる記事ですが、ここで紹介されているのは、珈琲豆を挽くミルでエキス剤の顆粒をさらに細かい粉にするという方法です。
確かに「エキス剤のザラザラ感が苦手で・・・」と訴えるお母さんがときどきいますので、ひとつの選択肢になると思いました。
ただ、これをやるのは家庭ではなく薬局です。
1回量は少ないので、それをミルにいれて加工糸回収するのは至難の業です。
同じ薬剤師さんによる「乳幼児に飲ませやすいお薬団子の作り方」という記事もありました。粉薬を少量の水分で溶いて団子状にして子どもの上顎になすりつける方法です。
小児科でも日常的に指導している方法ですが、記事に「お薬団子は、乳幼児の頬の内側や上顎に指で塗って飲ませます」とあるところに?と感じました。
上顎に塗るとそこに張り付いて飲み込みにくい経験があり、さらに舌に接すると味がわかって嫌がることもありますので、当院では団子ではなく「ペースト状にしてほっぺの内側になすりつけてください」と指導しています。