青萄の俳句~11月のまとめ

2014-01-09 17:00:00 | 空見屋のスマホで絶句







いつからそこにいたの月夜のもみじ



蓮根掘る水に日の出て日の落ちて (夏井いつき選 人)



蓮根堀僧も仰け反る底なし沼



液晶はしぐれ永遠に読点



足元に砕けしグラス青女とや



風すさび鋼の音す裸木よ



室咲の咲かねば首を落すのみ 



小雪や指から暮るる紙コップ 



北風の通りしゲート獣道



ラーゲリに出口はあらず枯葎



ドアに指はさまれ気づく神の留守



絶海の孤島に楽園冬の蝶



指先の痺れちりちり散紅葉



天空に湖(うみ)の青さよ神無月



鼻先のしんしん冷えて時雨なる 



初時雨きみが駆け出すタイミング



「アルバイト募集」の紙や初しぐれ



傘をひく身の佇まい初時雨



すたれゆく神事や初しぐれの中 (夏井いつき選 並)



午後といふ時雨心地へ手紙書く



古民家や息吹きかへす冬厨



竜田姫たもと靡かせ駆け降りぬ 



悪党と言う人悪党鵯(ひよ)余裕



賑やかに食べ散らかして鵯一羽



鵯の来れば裏庭にぎはひぬ (夏井いつき選 並)



猫の骨ひろう立冬ペット霊園



愛猫の旅立ち逝けり今朝の冬



そったら句じゃ拙い不味いと鵯喚(おめ)く



地蔵盆人魚のやうな母の世話 (下野新聞俳句 木島松穹選)



鵙の贄ちらりと見たり見られたり 



「天城越え」サビのしゃくりに百舌鳥の声



鵙日和日によく光る供え物



鵙の木に神降りて来よ百年後 (夏井いつき選 人)





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