入院のときに持ち込んだ本。普段あんまり読まない作家がいいな、とドストエフスキーとニーチェを持ち込んだのですが、ニーチェは挫折^^;、本書も入院中の8日間で読み終えることはできませんでした。
カラマーゾフの兄弟を読み、ドストエフスキーは他の作品も読みたいなと思ってたので、まずはこの白痴から。新潮文庫版は、上下2冊組です。
こちら内容紹介。ドストエフスキーは、『無条件に美しい人間』を描こうとしたそうです。ここでの『白痴』は、日本で使われる白痴とはニュアンスが異なり、『無垢』、『世間知らず』のような印象を受けます。坂口安吾の白痴の登場人物とは異なるキャラクターです。
読み進めていくと、主人公のムイシュキン公爵は、『戦争と平和』に登場するピエールと似たようなキャラに思えてきました。トルストイはこの作品を絶賛していますが、戦争と平和が1865年、白痴が1868年、トルストイも純心なキャラを書いているので、お互い気が合うのでしょうか。
上巻の帯には、俳優座公園のお知らせ。
上巻は平成元年の刷版。字が小さいです、後で比較してみます。
古本で買ったので、上巻と下巻で表紙デザインが異なります。
下巻内容紹介。
わたしは、内容紹介はいつも読み終えた後に目を通すのですが、これかなりのネタバラシじゃないですか。これを読まなかったおかげで、下巻の後半はかなりスリリングな展開で楽しめました。
この内容紹介は読まない方が絶対によいです。というわけで、モザイクかけてみました(^^)
下巻は平成21年の刷。この頃は文庫本の文字が大きくなっています。
比較するとこんな感じ。
わしらの世代が読み慣れている文字サイズは左の方ですが、この歳になってくると、右の大きな文字の方が読みやすく、ありがたいです。
ただし、ページ数が増えて本が重くなるので、ベッドの上で片手持ちで読むのには疲れるのがデメリット。
p.s. 台風の日に病院通いは憂鬱だなぁ。
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