このところばあさんが明治文学を読んでいて、その中の一冊。
国木田独歩の短編集です。
上の画像はWikipediaから。
銚子の出身だったんだ、武蔵野市の出身かと思ってた^^;
若くして結核で亡くなった作家です。
こちら内容紹介。
目次その1。
目次その2.
特に『牛肉と馬鈴薯』、『岡本の手帳』が印象的でした。ここで登場する岡本誠夫は独歩自信の姿だそうで、独歩の思想が現われています。ほとんどすべての人間は幻影の中に生きていて、天地の不思議を見ず、不思議に気づかずである、幻影から脱したいがそれが能わない苦悩、と理解しました。
牛肉と馬鈴薯は、上の内容紹介にあるよう、現実主義と理想主義のメタファであり、そのどちら側にも属さないのが独歩の思想だと読めます。
力強く、武骨な文体の作品が多く、死で終わりその意味を読者に考えさせるような作品が多いように感じました。
『号外』は、日露戦争直後の世の中の様子が伝わる一編でした。
ところで、『牛肉と馬鈴薯』の「馬鈴薯」の読み方なんですが、ネットで調べると、「じゃがいも」説が有力です。
ところが、文庫本のルビは「ばれいしょ」となっています。
どちらが正解なのでしょう。イタコさんに独歩の口寄せをしてもらって尋ねてみたい。
こちら書誌情報。
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