ずいぶん前に読んだ一冊なのですが、ひょんなことから読み直してみました。
釣り好き作家の草分け的存在、井伏鱒二の釣りに関する選集です。
井伏鱒二といえば、確か中学校の国語の教科書に「山椒魚」が載っていて、それで知ったような記憶があります。
こちら内容紹介。
釣り好きな人すべてにお勧めしたい内容です。
釣りは釣るのみにあらず、ということが伝わる一冊です。
目次1。
「釣魚記」では、作者が滞在中の旅館が、大雨の水害に合うシーンが出てくるのですが、そのときに登場する「太宰君」(「驚くですね、驚くですね」といいながら鞄を抱えて2階に上がってきた人)は、太宰治なのか?ネットでちょっとぐぐってみたけど、確定した情報が見つからなかった。
目次2。
掛け持ちは創作性の高い小説です。あとは随筆。
書誌事項。
p.s. 藤井聡太強すぎ。
長年の師弟関係を知ったのは確か高校時代の教科書にでてた太宰治の「富岳百景」。「富士には月見草がよく似合う」「鱒二氏は放屁なされた」といった台詞が記憶に残っています。
奇しくも先月 井伏鱒二「釣師・釣場」新潮文庫 を読みました。井伏と言えば幽谷の川釣りイメージですが、意外や三崎の鯛釣りや外房のハイカラ、ヒラメの板引き、淡路での鯛のエビ撒き釣り等、船ネタ多数で親近感を感じました。
「川釣り」の目次を見ても内容が思い浮かばないのは、たぶん未読のまま積読山麓に埋蔵されているかと思い、雪崩に気をつけて発掘中です(笑)
「釣魚記」で井伏鱒二が水害にあったとき宿に同泊していたのは、やはり太宰治なんだろうなあ、、、水害にあった宿は南伊豆なので、富岳百景に記されている甲州御坂峠とは異なりますが。
川釣りにも、海の釣りが一編あります。滝井孝作に誘われて湯河原沖でカマス釣りをする話です。海釣りはほとんど経験がない、といいつつ誘われて船に乗る話です。
「釣師・釣場」新潮文庫は知りませんでしたが、海釣りネタが多いのは面白そうですね。機会みて読んでみます。