居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

ハロウィンの想い出

2008年10月31日 | 母との45日間
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このブログを始めて一年余りが過ぎたが

実は4年前にも一度ブログを始めてみようと考えた事がある。

それは母が末期癌だと分かった時...

その頃の私は今よりもっともっとパソコン音痴で

そこまでの勇気をとうとう持てないまま通り過ぎてしまった。

自分のブログを持った今

ホスピスで終末医療を受けた母との45日間の偲い出を

ポツポツと綴り残しておこうと思い新しいカテゴリーを作ってみた。

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9月下旬

母の病室から大きな大きなオレンジの南瓜が見える。

ハロウィンに顔をくり抜きみんなでパーティーをするのだと言う

「ハロウィンて何?」素朴な母の疑問

昭和一桁世代には馴染みの薄い行事である。

ここホスピスでは様々な催しが組み込まれている。

ハロウィン自体を良く知らない母も

南瓜の成長とハロウィンとやらを心待ちにするようになった。


いよいよ当日、車椅子も含めて動ける方達は

ホールに待つ大きなオバケ南瓜の下へ集まる

南瓜のおやつを食べながら楽しいパーティーの談笑が

母の部屋へも聞こえてくる

「お母さん、あの南瓜が大きなオバケの様に顔をくり抜いて飾られてるよ」

「あら、そうなの?どんな風になってるのか見たいわね」


その頃はもうベットで起きあがる事もままならなくなっていた母に

なんとか南瓜を見せたいとホールで写真を撮っていると

看護師さん達が「お部屋へ運んじゃいましょう♪」と

台車に乗せて母の部屋まで運んでくれた。


ちょっとウトウトしていた母に

「お母さん、ハロウィンのおばけ南瓜だよ」と声を掛ける

母は目の前の大きなオレンジのオバケにビックリ!

大きな南瓜をなでてなでて「こんなに大きくなったんだぁ」

「ありがとう、ありがとう...良いモノ見たよ」と

何度も看護師さん達にお礼を言う


みんな笑った...笑って笑って...みんなの顔が滲んで見えなくなった






コメント (8)
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