居心地

相棒のワンコとの暮らしの風景
他愛ない日常のあれやこれ

爪染めてみる…

2010年10月05日 | つらつら
あれはまだ、私が一人っ子だった頃…


叔母が離婚して看護学生寮の寮母をしていた時だった。

寒い札幌の郊外を母と二人訪ねた事がある。

若い頃、大病を患った叔母には子供がなく私を可愛がってくれていた。


まだ、字も読めない頃から欠かさずクリスマスカードを送ってくれたのも叔母。

そんな叔母が「おかあさん」と若い看護師の卵達から慕われ

自分の場所を作っていた。


若い頃から文学に親しんでいた叔母が

「見せたいものがある」と取り出した一冊の冊子。

それはお世話になっている病院の有志が創っている文芸誌。

短歌の特選に自作の句が選ばれたと嬉しそうに母に告げていた。


まだ小学2年の私には内容も理解出来なかったが

何故か今でも 「…爪染めてみる五十路の吾は」

と言う下の句だけはっきり覚えている。


今、その時の叔母の年に近づきマニキュアの手を翳しながら

心中に思いを馳せてみる。


叔母も母も とうに向こうの世界へ旅立っている。



以前は苦手だったマニキュアで重だるい指先が

近頃は嫌いじゃない。





ご訪問ありがとうございます
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同窓会

2010年10月03日 | つらつら
先日、7年振りに会ったMから同窓会の知らせを受けた。

我々の出身校は北海道の高校だが東京会が40年前から存在しているらしい。

「ほらほら寄り道の第一歩だよ!」と誘われ出席する事に。

さて、何を着ていこうか?

「着物で行こうよ」と言われたけれど…

久々に出番の大島紬も思っていたより柄が若い

さりとてお洋服もちゃんとした場所に着て行けるものはここ何年買ってない。

そこでお洒落達人のY子登場。

「どれどれ、私が選んであげよう」と意気揚々

新宿のデパートで店員さんとY子に言われるがままクルクル着替える。

私にしては近年にない気張ったお買い物だった...。




そして気持ちの良い秋晴れの昨日、これまた長年の友人S子と待ち合わせて会場へ向かう。

なんでもこの度の幹事はM子達の31期(事情があって彼女は一年卒業を延ばしている)

事前の情報によれば大半がご年配の諸先輩方

30期は我々二人きりかも知れない。


一抹の不安を抱えながら地下鉄の出口を出ると

『○○高校東京会 同窓会会場→』の看板を持って男性が立っているではないか。

名札には31期□□、ふと同郷の好で緊張感も一気に解ける。


ホテルの最上階を目指すエレベーターにはお洒落なおば様達が御同乗。

きっと先輩に違いない。


受付で自分の期を探ししてると着物を着た受付の女性が声をかけてくる

「ようこそ、何期の方ですか?あっ!!!先輩!!!」

うん???

彼女の胸の名札と顔を忙しく視点が行ったり来たり

「あっ!!○子ちゃんだ!!!」

良く分かったね~~。

懐かしい部活の風景がその場に甦る。

恥ずかしながら文芸同好会にいた私。

後輩の彼女はその後、東京の大学を卒業した後も文章の仕事に携わり

今はコピーライターとして活躍しているとの事。


遅れてM子も登場し和やかに食事していると

おやじバンドを結成している面々のライブが始まった。

なんでもNHKのおやじバンドコンテストで優秀な成績を納め

CDも出しているらしい!!


すると「あの人も30期らしいよ」と声をかけられ振り向くと

名札には30期と書いてはあるがお顔を見てもまるで思い出せない。

でも、まぁご挨拶をと近づいてみると

「こんにちは!確か同じクラスでしたよね?」

う~んと名前と面影を結びつけようと頑張ると制服の彼女が浮かび上がる。


はいはい、そうです、そうです!

今や、ハワイアン・ヒーリングサロン経営者の肩書

母校の東京会HPも彼女が作っているとの事。

名刺を渡されても返すモノがない。

みんな頑張っているんだなぁ


卒業してから30年余。

こうした場に足を運ぶのは初めてだったけれど

いやぁ~~、良い刺激をたくさん受けました





日常ではしっかりおばさんの部類の年代だけど

この空間ではまだまだピチピチのおねえさんで通るようで...

大先輩のおじさま方のリクエストで何枚も写真に収まった我々だったのである

コメント (6)
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