![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/f0/b49cb808fd683d625946187eec7b0867.jpg)
ええと、前回の1のほうは、割と一般的な悩みのことだったような気がするんですけど、今回はちょっと「その人本人にしかわからない特殊な悩み」についてだったりします。
前にもこのことについては書いたことがあったんですけど……神経症の症状のひとつに「計算恐怖」というものがあるんですよね。これは自分が起きていて意識がある限り、何をしていても、ごはんを食べていても、誰かと話していても、仕事をしていても、その他何をしていても常に頭の片隅では計算しているという、その人にしかわからない「計算地獄」のことです。
ちょっとこう書いても全然ピンと来ないと思うんですけど、たとえばわたしが夕食に、何かとても大好きな好物を食べていても、頭の片隅では「5+10+8×200……」などと、ずっと計算している状態らしく。つまり、わたし自身は計算なんか全然したくないのに、何をしていても常に「計算しなければならない」という脅迫観念があって、「計算したくないのに計算せざるをえない」という地獄が意識の片隅で繰り広げられているわけです。
「ええと、でもそれ、自分でやってるんだよね?じゃあ、自分の意志でやめられるよね?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0200.gif)
これでももしかしたらわかりにくいかもしれないので、他にも例を上げると、ガスの元栓を締めたかどうか、ストーブを消したかどうかが気になるあまり、仕事の途中で帰ってしまうくらい症状の重い方がいて、これもまた神経症、ノイローゼの一種なんですよね。
この場合、誰より本人が「計算なんてしたくない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_m.gif)
しかも、精神科や心療内科の先生やカウンセラーの方などは別として、本人が誰より一番「他の誰にこのことを話したところで、家族ですら理解してもらえない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_deject.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0200.gif)
それで、今回はわたしのことはどうでもよく、何故計算恐怖のことを思いだしたかというと……つい先日、ラジオで珠算や暗算の大会で優勝されてる方が出てたからなんですよね。いえ、この優勝者の方は本当に素晴らしい方で、そのことについてどうこう言いたいわけではまったくなく、ちょっと忘れてしまったんですけど、現在は某銀行のほうで働いておられる……ということだったと思います。
その~、なんというか、ちょっとわたし、この方がもし「計算ノイローゼ」になられたとしたら……なんて、つい思ってしまったというか。すると、今まで自分が特技としてきたことがすべて無意味のように感じられ、症状が重いあまり仕事もやめざるをえない……となった時、果たして立ち直ることが出来るだろうか、といったように。
上に上げた本の中に(計算恐怖については出て来ませんが)、こうした神経症についての治療過程について出てきます。ゆえに、治療方法のほうは一応あるわけですが、そのことを書くと長くなってしまうので、今回はとりあえず手短に。。。
以前、三浦綾子さんだったと思うんですけど、三浦綾子さんの言葉に「物凄いマイナスは、物凄いプラスになる可能性がある」みたいな言葉があったと思うんですよね。まあ、人は1や2のマイナスが3のプラスになってもそんなに驚かない。でも、100のマイナスが10000のプラスになったりしたら、それはもう驚いて神さまにその奇跡のことをこの上もなく感謝するくらいのものだと思います。
ええと、結構引きこもりの方の中には、こうしたパターンの方がいらっしゃると思っていて。そのまま普通にいけば、何かのことで自分の能力を発揮して働き、周囲の人からも「あいつは仕事の出来るヤツだ」と頼りにされるくらいであるのに――何かのことで躓いてしまったことで、「何もかもが駄目に」なってしまい、周囲の人にはちょっとそれがどういうことなのかよくわからないというか。どちらかというと「もうちょっと努力すればなんとかなるのに」くらいにしか見えないだろうと思うわけです、たぶん。
でも、わたしもそうでしたが、本人にとってはそれこそ「生きるか死ぬか」の問題なので、周囲が無理解な態度であってもそれすらも理解して、たとえば禅とか仏教系の本を読んでみたりとか、インドのヨガ系の本を読んでみたりとか、とにかくありとあらゆることをやってみるものの――まあ、本人は家族にも話さないでしょうから、正直、周囲の人間には不思議にしか見えないと思います。せいぜいのところを言って、「何故息子はこんな宗教や哲学の本ばかり読むようになったのだろう。昔はそんな子じゃなかったのに」とか、おそらくはそんな感じじゃないかと思います。
なんというか、こうした病気に一度捕まってしまうと、もし仮に東大を出ていようが、どんな素晴らしい超一流企業に勤めていようと、すべてが無駄になってしまう……ということがあります。親御さんにしてみたら、せっかくいい大学を出て卒業し、いい会社に就職も出来て、人生これからとしか思えないところで——「息子(娘)さんが何かのことで暗くなり、苦しんでいるのはわかるが、それがなんなのかよくわからない」という、何かこうはっきりしない、歯痒い思いを味わうことになるかもしれません。
神経症の症状っていうのはようするに、「トラワレ」と「ハカライ」の心理と思います。「計算なんかしたくないのに計算してしまう」という囚われと、「計算なんかしないようにしよう」というハカライが交互にやって来て、この悪循環によって精神的牢獄が完成する、という。「清潔恐怖(不潔恐怖)」などもそうだと思いますが、「手を洗いすぎてはいけない」とわかっていても、不潔だと感じるたびにそうしてしまうという囚われと計らいが繰り返される。基本的にこうしたことはなったことのある方でないと本当の意味では理解できないと思うのですが、それでも新型コロナウイルスによって手をしょっちゅう消毒せざるをえないことで、わたしも指先が乾きやすくなってしまい、あらためてこれは大変な症状だなあって思いました。他にも、バスや電車の吊り革を触れないなど、自分の基準で不潔と感じたものには触れなかったり、症状が重すぎた場合、外の世界はある意味ばっちいものだらけですから、普通の人より何倍もどっと疲れて帰宅する、という。
最終的に今回は何を書きたかったかというと、わたし自身はマーリン・キャロザース先生の「ありとあらゆることを、いいことも悪いことも神さまに感謝する」ことを実践するのは、クリスチャンとして最高の生き方と思っているし、そのことを疑ったことは一度もないものの……ただ、誰しも自分の人生の中で感謝することが出来ないこと、出来なかったことはあると思うわけです。
たとえば、「計算恐怖症を感謝します」とか、わたしがもし神経症の症状としてそれが出ていたら、難しいと思うんですよね。では、どうするのか……神経症の治療法に森田療法というのがありますが、同じように「あるがまま」として問題を受け止める、ということだと思う、というか。
「あるがまま」とか「ありのまま」というと、仏教系の思想を連想される方が多い気がするんですけど、わたし自身は仏典はすごくいいことが書いてあるなと思っています。かといって、わたし自身はキリスト教徒ですので、これから仏教徒になる予定は絶対ありませんし、キリスト教の思想と仏教の思想を混ぜようとか思っているわけでもまるでなく。。。
ただ、マーリン・キャロザース先生の「すべてのことを神さまに感謝し、賛美する」ことの中には当然、「あるがままを感謝する」ことも含まれるわけですが、それでも何も変わらないというか、根本的な問題の解決が与えられないといった場合……わたし自身はそれはもう「あるがままだ」と考えるようになってきたんですよね。
イエスさまに祈って感謝して賛美もしたけれど、どうもこの問題の岩だけは動かないらしい。もちろん、まだその時が来てないだけかもしれない。でも、自分自身はそれ以上のことは「あるがままだ」と、一種悟るようになってきた、というか。
まあ、これはなんというか、「わたし自身はそんなふうにして生きてますよ」程度のことではあるものの、クリスチャンの方の中にはマーリン・キャロザース先生の「いいことも悪いことも神さまに感謝する」ことで、そのカバーの範囲内で十分幸せに暮らしておられたり、いつもそのことで問題が必ず解決してきた方はたくさんいらっしゃると思っています。
でも、「どうしてもそうじゃない場合はどうするの?」という場合が、とにかく間違いなくいくつかあると思います。わたしも、大抵のことは大体、マーリン・キャロザース先生の教えを実践することで、幸せに暮らせている部分が大きいとは思うものの……他の方の人生の話を聞いていて思うに、「確かにそれはわたしにも感謝できないなあ」と思うことは結構あるというか。そうした場合、「与えられているもの、今あるものすべてに感謝」+「すべてはあるがまま」だよ、みたいにアドバイス出来たほうが――日本はクリスチャン人口が少ないこともあって、人生一般の話としてはそちらのほうが通りやすいと思う、というか。。。
あ、もちろんクリスチャンとしては、もっと熱心に福音を語っていかねばと思っていますし、それがわたし自身の信仰生活の一番弱い部分とも思ってはいるのですけれども(^^;)。
それではまた~!!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hamster_2.gif)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます