神社に着いて、まず目についたのが、
本殿と鳥居の間に建てられた
2基のお百度石の周りを
グルグル回っている大勢の人々のお姿。
どうやらそれがお百度詣りらしい。
2基の百度石の間隔は15m位かな。
往復すると30m。
百度だと約3キロの道のりだ。
授与所で配られている硬めの紙紐を
100本束ねた「お百度紐」をいただき、
GPSをセットしてさっそくお百度を踏み始めた。
御影石でできた百度石の頭は
みんなが触るのでピカピカのつるつるである。
一周ごとに、本殿に手を合わせるので、
意外に時間がかかる。
途中、半分駆け足になりつつ、
30分強で満願となった。
これで願はかなうかな。
お百度詣りは人に見られないようにするのがいい
という説もあるが、
ここでは無理。
常時30人くらいがグルグルとまわっていた。
まあ、さすがに願はここでは伏せておくことで、
結願をお願いしておこう。
で、GPSはというと、
経路がわからないくらい
線が重なってわけがわからなくなってたことを
付け加えておく。
人生初のお百度を終え、
ふたたび授与所にいき、
お守りを頂戴した。
と、ここでミセスが妙にきょろきょろしていることに気がついた。
「何か探しているの?」
と聞くと
「たしか子どもの頃に来たときには馬がいたんだけど」という。
銅像の馬ではなく本物の生きた馬が、
近くにいたらしい。
神馬という言葉があるように、
馬を飼育している神社は、
伊勢神宮を始め何社かある。
住吉大社でも飼育している
と聞いたことがある。
なので、ここにもいたとしても
不思議ではない。
境内の地図を見ると、
たしかに境内の東北の隅に
「神馬」とかかれてあったので行ってみた。
樹の茂った公園のようなところの片隅に、
ちょっとした馬場があり、
そこに紫の服(?)を着た白馬がいました。
よく見ると3頭いましたが、
馬の寿命は20年くらいといわれていますから、
どれもミセスが50年前の
昔に見た馬でないことは確かでしょう。
それでも、50年ぶりの訪問で、
記憶にあった姿と同じ姿でそこにいたのには
少なからず感動した様子だった。
神社を出て参道を歩いた。
ここの参道は神社よりも
参道のお店目当てに来る人もいるくらい
ユニークな店が並んでいる。
最も目につくのが「占い」だ。
多分日本中の占いの種類がここにはあるだろう、
というくらいたくさんならんでいる。
ひとつひとつ、突っ込みどころ満載の看板が
ずらっと並んでいますが、
ま、お商売の邪魔をしてもいけないので
ひかえておこう。
石切の名物といえば、赤まむし、
味噌せんべい
などいくつかあるようだが、
ここでまたミセスが感慨にふけっている。
どうしたん?てきくと
「ここには母のルーツがあるような気がする」という。
義母は占いもするし、
店先に並んでいるのが、
佃煮、漬物、お菓子など
子どもの頃から作ってくれていた母の好物が
とても多く並んでいるらしい。
そういえば、毎年正月に作ってくれる
いろんな味のついた
おもちにそっくりなのも並んでいた。
これは義母作。
そしてこれが店先の商品。
一子相伝で作ってくれていると思っていた、
豆と昆布の炊いたのも並んでいたし、
良く作ってくれる山菜おこわも
昼食でいただいた。
そして何より信心深い義母さんは、
ここによく詣でたのだろう。
今も長生きで、
助けはいるものの
基本的には施設の義父と離れて
一人で暮らしているほど達者である。
母のルーツを見るようだという
ミセスの言葉はdoironの心にも
深く染み入った石切詣でとなった。
そうそう、ジダンに宿題をもらってた。
参道の途中にある大仏だが、
日本で三番目と書かれてあるけど
いったい何が三番目なのか調べてほしいという依頼を
受けていたので調べてきた。
古くて読み取りにくい
いわれが書かれた看板を
じっくり解読してみると
「日本で三番目に大きい」と確かに書かれてあったよ。
奈良、鎌倉に次ぐ三番目。
少々疑問は残るがそういうことだそうです。
このシリーズ、おわり。