ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

熊野古道 海南の災難 4

2014年09月23日 21時13分08秒 | ウォーキング

藤白坂を登り終えたところにある
地蔵峯寺に着きました。



まずはコースからチョロッと離れている
「御所の芝」を目指しましょう。



トイレの横から入っていくと・・・
ん?足下で何か動きました。
よく見ると、蛇でした。
折しもそこに差しかかった男性から、
「それはちょっと毒あるよ~」
と声がかかりました。
変な中国語の「毒あるよ」ではなく、
毒を持ってるよ~という意味でしょう。

すかさずパチリと写真撮影。



どこにいるかわかりにくいのですが、
間違いなく写っていますよ。
もし、これを知らずに踏んでいたりしたら、
シャレにならない新たな「災難」になるところでしたが
こんなのにも遭遇せず
幸運にも事なきを得ました。

日頃の行いが功を奏したのでしょう。

御所の芝からの眺めは、
「熊野路第一の美景」と言われています。

当然今は和歌山県朝日夕陽百選にも選ばれています。



景色のよさにひかれて、
doironも思わずパチリと写ってみましたあ。



再び先ほどの地蔵峯寺のところに戻りますと、
そこが「塔下王子」です。
別名「藤代峠王子」ともいいます。



山の中に立派なお寺があるなあ
と思って見ていたら、
立派なのはそれだけではありませんでした。

なんと境内には、
熊野詣をする人にとってはとてもありがたいことに、
屋根付き壁付き、畳付きで、
しかもクーラー付き、
も一つおまけにテレビ付きの
立派な休憩所がありました。

山越えの長旅を歩いてきた人には
ありがたい所です。

もしかしたら宿泊も可能なのかもしれません。

doironは、残念ながらそうゆっくりもしていられず
持参したお茶と羊羹を
ここで一切れいただいて、
しばし休憩しただけで出発です。

久しぶりに見る「導き石」に導かれて下っていきますと、



道はいきなりミカン畑の方に
落ちていくようにつけられていました。



ミカン農家の方でさえ気を付けて通らないといけないような道です。



ここでは滑落注意報発令です。

しかも、道端にはイノコズチも大量に生えていて、
こちらはひっつき虫警報となります。
気をつけなければ、
また新たな二つの災難に遭遇してしまいます。

前方に見える景色に気を取られながらも、



慎重に下っていきますと、
道は車道に出てはまた畑に入っていく
というのを何度か繰り返します。





つまり、クネクネと下っていく車道を
直線で横切っていくといった感じです。

かなり下の方に来て、
ようやく道は舗装路となりました。



下る途中、ミカン畑の作業小屋から
流れてくるラジオの音を聞きながら
歩いているとなんか懐かしい気分でした。

下りきったらそこは下津の町です。

集落の中に入ってきても
道端に地蔵が多くあります。



中でも、とりわけ手厚く祀られている
こんな地蔵を見かけたら右折して



阿弥陀寺にあるという「橘本王子」を目指します。

クネクネと路地を歩き、





到着したのがここ。



境内に入っていくと
おなじみの熊野ブルーがお出迎えです。



例の八咫烏を刻んだ石も置かれてありました。



橘本王子跡です。

それにしてもこのあたりは王子が次々とあって、
通過王子ポイントの荒稼ぎとなりますな。

そしてその横にはミカンのルーツである
橘の木が植えられています。



この王子は古くは「橘(タチンボ)の王子さん」
と言われていたそうです。

そして藤原定家の熊野御幸記には
「橘下王子」とも書かれているそうです。

長い年月を経て言葉も伝わっていくんやね。

いずれにしても、ミカンの産地に
ふさわしい王子名というわけです。
王子の名前にも、
地域地域の特徴が含まれています。

歩いていて思ったのですが、
このあたりは、集落の中の溝が
大変深く掘られています。

先ほどから降りてきた道の傾斜が、
つま先が痛くなるほどの急斜面だったので、
少しの雨でも一気に増水するのだろう
と考えると溝の深いのも
なるほどの作りやなあと納得しながら、
あと1話続きます。