まあ、実際には豆なんかを
つぶす機械もあるし、
豆つぶし専用の「豆ミンサー」
なんていうのもあるのですが、
ここはやはり味噌手作りの
醍醐味のシーンとなりますので、
自分の感覚を頼りに
しっかりと砕いていくことが必要ですね。
うどんを打つ時よりも足元に寄せる
神経は細かいです。
とはいえねえ、いくつか豆が
つぶれずに残るようなことが
あっても大丈夫ですよ。
それなりに、ちゃんとみそ味に
なっていきますし、
この先の麹との混ぜ込みシーンで
また少しずつ指でつぶしていく
という補助作業もできますしね。
まあいつもより頑張って
砕いていったみそ豆ペーストがこれです。
う~ん大豆のいい匂いがしますねえ。
さて、今度はこれに、
塩・麹を混ぜていきます。
味噌ペーストに塩をまぶして
麹も入れていくという
わけではありませんよ。
あらかじめ、塩と麹を混ぜておくのです。
作業をする容器の中に麹を開けます。
なかには麹もくっついたり
しているのでさばきつつ
広げていきます。
そこに塩を少しずつ混ぜていき、
刷り込んでいきます。
まあ、そんなに大した作業では
ないので味噌ペーストが
できてからの作業でいいでしょう。
あ、塩はこの時点で少し
残しておいてくださいね。
そうしてできた麹の上に、
ペーストを挙げていきます。
ちょっと大きな容器で
作業をするのがいいでしょう。
doiron家ではもちを入れる
「こうじぶた」を使います。
あれ?この箱にも「麹」の
名前がついてますねえ。
何か関係あるのかなと思ったら、
これは日本酒製造時の麹関係の
作業に使うようでした。
麹の上にまかれたペーストと
麹の混ぜ合わせ作業をしていきます。
これがねえ、結構繊細で
手間がかかるのです。
まぜこぜしながらミセスに、
「この作業のことをなんていうか知ってるか」
と聞いてみたら
「特別な名前があるの?」
と聞いてきはりました。
「これはねえ味噌づくりの人たちが
専門的に
『麹中(こうじちゅう)』
ていうんやで」と教えてやると、
「ふん」と知らん顔されました。
へへへと言いながら混ぜていくと、
ちょっと全体が固くなってきましたねえ。
こうなると混ざりにくいのですが、
ここで出てくるのが、
豆を煮たときに残ってきた湯です。
これをおたまですくいながら、
少しずつかけていきます。
この時は2杯半ほどかけたかな。
そうするといい感じの
硬さになってきました。
何度も何度もこねこねして
ようやく混ざったかなあ
と思ってきたら、
豆団子を作っていきます。
パウダーの中の空気なんかを
抜くためです。
ギュギュっと握って、
この時は15個ほどの団子になりました。
さあではこれを、熟成用の容器に
ひとつづつ詰め込んでいきます。
そのときにはできるだけ
空気が入らないように、
そこからぎゅぎゅぎゅと詰めていくのです。
周りから状態を見ながら
どんどん作業を進めていって、
全部が入ったらさっき残してあった
塩を表面にかけて完成です。
いわゆるカビよけですね。
こうしてできたのと、
昨年作った味噌の残りを比べてみると、
こんな感じですねえ。
ラップをかけてその上に
重しを置いたら、
ようやく仕込みは終わりです。
6月くらいに上下入れ替える
「天地返し」をして、
10月くらいに完成かなあ。
とつきとうか。
まるで子どもの妊娠みたいな
感じですなあ。
台所の床下収納で
すくすく育ってくださいよ。
こういう成長過程をたまに見るのも
この味噌づくりの楽しみの
ひとつですもんね。
そうしておいしそうに出来上がったら、
また今年もこんな味噌ラベルを
作ってはってあげることにしましょう。
ということで今年の味噌づくりは
おしまいで~す。
さあてどんな味噌にそだつかなあ