三島市中心部に、楽寿園という公園がある。
その中にある小浜池、これが、近代の富士山の環境保全の
きっかけとなった。
三島市もまた、富士山の溶岩流の上にある。
丁度、その先端部に三島市があり、豊かな湧水に恵まれ、
繊維産業などでも、早くから発展した。
その象徴的なのが、湧水の小浜池や柿田川なのだ。
ある時、突然小浜池の水が枯れ始めた。
これをきっかけに、「三島ゆうすい会」という市民活動が始まり、
後には、環境保全の為に土地購入まで行う「グランドワーク三島」
にまで発展した。
その後、彼らの視点は背後の富士山へ。
山梨の有志をも巻き込み、新聞社などの企業の支援を受けて、
「富士山クラブ」を設立した。
湧水へも影響のある山小屋のバイオトイレ設置から始まり、
ふもとのあちこちに捨てられている投棄ゴミの回収や自然観察
ツアーなど、活動の幅を広げていった。
山梨側、富士北麓には危機感がない。
観光発展の話は出ても、保全の必要性を唱える人は、公・民とも
少ない。
森一つが丸々が枯れるとか、悪いレッテルで観光客が激減するとか、インパクトのある危機が来なければ、気付かないのかも知れない。
お出かけの際には、楽寿園とその周辺の川を是非ご覧ください。
きれいな、富士の湧水の街となっています。
公園内の動物園には、昨年捕えられた噛み付き猿の「ラッキー」
も居ます。(2月23日ふじさんの日は、入場無料だそうです。)