ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「殺人勤務医」 大石 圭 2015.9.17 読了!

2015年09月17日 16時55分41秒 | 作家 あ行
殺人勤務医 (角川ホラー文庫) 2015.9.17 読了
大石 圭 (著)

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。しかし彼の価値観は、母親から幼いころに受けた虐待によって、大きく歪んでいた。食べ物を大切にしなかった女、鯉の泳ぐ池に洗剤を撒いた男。彼は、自分が死に値すると判断した人間を地下室の檻に閉じ込め、残忍な手段で次々と殺していく。猟奇の陰に潜む心の闇をリアルに描き出した気鋭の衝撃作。


面白かった。さくっと読めるし。
さくっと読めるのは別に好きじゃないけど。

なんだろ、読み終わったとき、ちょっと、変な感じに。
主人公は十何人かの人を殺しているんだけど。
堕胎専門の産婦人科医で、今まで、2000何人の胎児を殺しているわけだ。

なんだろ、これ?
生まれてこれる胎児は全体の60パーセント。
残りの胎児は堕胎されている(ちょっと違うけど殺されている)。
その数、日本で35万人(年)。

人間は、地球の誕生から46億年の中を一瞬(100年足らず)生きている。
生まれてきても、存在はほんの一瞬。
生まれていても、生まれていなくても、たいした変わりはないのか?

なーんて、書いてあるんだよ、この本には。

そーなると、仕事で2000人も堕胎している主人公はたかが十何人殺してもたいしたことではないのではないのか?

法、道徳、モラルとかよくわかんなくなるんだよね。…7点。