妻から最近よく言われる言葉、「これ大きすぎて一口で食べられないよ!」「これ小さすぎてホークで食べにくいよ!」等々、食べ物の大きさについて注文が多い。一回で丁度口に入る大きさがいいのだそうだ。手が不自由になり、かつ、疲れやすくなって、食べる動作がままならなくなってきたためだ。普通考えるに、大きかったらかじって、またかじって食べるでしょう?それがどうも妻には通じない。いったん口にして食べにくいと、もう、その先は食べようとしない。味付けについても、同様で、味が濃いと、もう食べるのをやめてしまう。普通の状態ならば、お腹すいたら食べるだろうと、放っておくのだが、病気じゃそういうわけにもいかない。本当に困ったもんだ。
それでも、まだ、フォークを使って自分の口まで持っていけるから、こちらも助かっている。これが食事全介助となったら、何が食べたいか聞いて、それを口の中に入れたやらなければならない。そうなったら、食事時間も大幅に伸びてしまうし、その間、ずっと付っきりで介助しなければならない。これは考えてみただけでも、相当大変そうだ。一回に口に運ぶ量が多い少ない、口への入れ方の良し悪し、言われてから口に持って行って食べさせるまでの時間など、様々な食い違いが出てくるだろう。そんなこと考え始めたら、頭が真っ白になってくる。何とか今のままで自分で口に運べる状態でいて欲しいものだ。
日常動作を一つ一つ見ていくと、問題が山済みだ。歯磨きはどうする?これも、自分で歯磨きするときは、力加減など自動で調整しているわけだが、人の歯を磨くとなると、歯ブラシを強く当てる弱く当てるという微妙な差が磨き具合にも大きく影響してくる。これは顔剃りをやってみて如何に難しいかが分かった。自分で髭を剃るときには、皮膚に感じる圧力と手に加える力を自動的に調整しながら剃っていくわけだが、人の顔を剃るときは、大事な皮膚の圧力情報が全く入ってこないわけだ。そうなると、力加減が分からなくなってしまう。理容師が剃刀を使う練習を何度も何度も繰り返すのは、こうした難しさがあるからなのだろう。なかなか上手く剃れない、そこで、男性用髭剃りを使おうとしたら、「それじゃ、細かいところができないでしょう!」とストップが掛かってしまった。女性用の電動剃刀を購入して使っているのだが、それがまた、出来が悪く、剃り残しが多いこと甚だしい。家庭用のバリカンでやってみることも考えたが、歯の部分が少し熱くなるので、またストップが掛かりそうで、まだ試していない。やってみる価値はありそうなので、そのうち、機会を見て試してみようと思う。歯磨きに話を戻すと、現在、電動歯磨きを使っているので、当て方や力加減を自分でやってみて、練習してみれば良いのかもしれないと思っている。
まあ、そんなこんなで前途多難ですよ。まあ、ぼちぼち頑張るとするか!