妻が外出するのは月に2回、病院と美容院だ。今日は、美容院の日だった。出かけるとなると、それはそれは大変だ。準備にも時間が掛かるし、車椅子から車への乗り移り、また、その逆も。大体、一人で立ち上がることすらできないし、立ち上がらせても支えながら立っていられるのはほんのわずかな時間しかない。我が家の車はカローラランクスといって、ハッチバック型の車。後ろに車椅子が乗せられるので、便利だ。しかし、乗り降りは、ドアの開口部が狭く、その狭いところで、妻の体を移動させなくてはならない。それこそ窮屈な格好になるので、出る力も出なくなる。特に、美容院に着いたときには、車が行き交う路上でそれをやらなくてはならない。現状はもう一杯一杯の状態で、時間が掛かりすぎてしまったりすると、そこにへたり込んでしまい、にっちもさっちも行かなくなってしまう。今日も、美容院に着いて車椅子に乗り移るときに、突然、妻が車椅子に倒れこんできた。何でも、躓いたということらしい。これまで、両手を持って乗り移らせていたが、もう、この形で乗り移ることは限界のような気がする。手を持って移動するのは、ある程度力があって体を支えるだけの力が妻の方にもなかったら、意味を為さないわけだから、これからは、体を支える形に変更していく必要がありそうだ。
妻が美容院でカット等をやってもらっている間、私はファミレスに行って時間をつぶしている。美容院が駅近くにあるため、専用の駐車場がなく、有料駐車場に泊めなくてはならない。駐車料金を払うくらいなら、ファミレスでコーヒーを飲んでいた方がずっと安上がりだ。そんなこんなで、毎月そのファミレスに行く。ウェイトレスとももう顔見知りになって、言葉を交わすようにもなってきた。そのファミレスに行く度に、一ヶ月があっという間に過ぎていくような気がしてくる。開店間もない時間帯だから、客はほとんどいない。いつも私が一番乗りという感じなのだ。
それはそうとして、そろそろ別の美容院に変えてくれるとありがたいと思う。うちのマンションの隣には美容院があるし、それ以外に、歩いて4,5分のところに、美容院が6,7軒の美容院がある。そこに行くのならば、車椅子から車に乗り換える手間もいらなくなるわけだ。まあ、なんとか乗り移れるうちは、今の美容院で我慢することにし、それが難しくなったら、他に移ることにしようと思う。