ベジリタリアンのしとりんにとって、病院の食事は鬼門のようなところがあります。
一般にベジリタリアンといっても様々な人たちがいます。
肉・魚は食べないけど乳製品は食べる人たち。
乳製品もすべて食べない人たち。
畑で作る野菜等は牛糞などの堆肥は使わず、
落ち葉などの堆肥を使い、かつ無農薬のものを食べる人たち。
毛皮や革製品も使わない厳格な人たち。
いろんな考え方があり、宗教的な背景もあります。
しとりんの場合はただ自然と肉・魚を受け付けなくなりました。
野菜、茸、海藻、穀類、果物中心の食事になりました。
少しずつ道元さんの精進料理に近づいていきました。
命を大切に食するという考え方です。
現代ではNEW精進という言葉でいろいろなお店が登場してきています。
とはいえ、病院でベジリタリアンというとメニューが大変寂しくなります。
これは一般的にベジタリアンについての栄養学と料理が、
まだまだ発展途上にあり確立されていない分野であると云えます。
かねてから、しとりんが入院したら食事に困るだろうなあと思っていましたから、
それが現実になったという感じです。
しかも妊娠中ですから赤ちゃんのことも考えての献立を、
栄養士さんが考えるというのは至難の業と云えそうです。
そういう文献がほとんどないのです。
日本ベジタリアン協会でもそこまでの資料はありません。
そこで食事の差し入れとなるわけですが、
料理の苦手な私にとってしとりんに教えてもらったレシピを思い出しながら、
煮物やカレー、サラダ、味噌汁などを作って持って行きます。
パンはパン屋さんで買って行きます。
でもレパートリーが少ないので単調になりがちです。
野菜作りの勉強以上に料理ももっと勉強しなくっちゃあと思います。
肉・魚を使わないベジタリアンの食事は素材を活かした料理が求められます。
いわゆる誤魔化しがきかないのです。
病院では何故か味噌汁が出ません。
多分、鰹節の味噌汁でしょうから、それを出せないのです。
それで澄し汁のようなものなります。
先日、私が作った味噌汁を持って行ったら、
「美味しい!」と言って食べてくれました。
しとりん直伝の味噌汁です。(もちろん昆布だしです)
さて、食事の話はこれくらいにして、
切迫早産の危機と隣り合わせの入院生活ながら、
歩く練習を始めているしとりんを見るのは不思議な感じです。
基本的に安静なのですが、出産に向けて体力を回復させなくてはいけません。
もしも転院直後に出産していたら、3日間は起きられなかった、と言われました。
お母さんとなってすぐに赤ちゃんのお世話が始まります。
母乳を与える仕事も始まります。
ひーちゃんがNICUに入ったら、
お母さんは退院してもひーちゃんは退院できないので、
毎日母乳を与えに通わなくてはなりません。
その体力も回復させなくてはなりません。
あと1日で32週となります。
出来れば35週まで持ってくれたらなあと思います。
でもそれは親のエゴでもあります。
1日1日を感謝しつつ天にゆだねていきたいと思います。
皆様のお祈りに心から感謝します。