光のみちしるべ ~愛だけが現実~

私たちは皆、神様の子供。
内なる神の分光を輝かせましょう。
5次元の光のピラミッドがあなたを待っています。

しとりん出産日記(4/24) ドキュメント 破水から出産まで(終)

2011年04月27日 10時43分35秒 | スピリチャル

 

午前1時をまわった頃、私はようやく病院を出ました。

どうやって自宅まで帰ろうかと思いあぐねていました。

とぼとぼと歩き始めて東新宿駅(副都心線、大江戸線)まで来ると、

もう足がパンパンになり歩くのが限界に来ていました。

 

(どこかで休まなくては‥)

 

上を見上げると、ちょうどそこにビジネスホテルがありました。

私はそこで一泊しました。

 

部屋に入りベッドに腰をおろすと、今までのことが思い出されました。

そして、助産師さんから手渡されたしとりんの寝巻きを取り出しました。

するとその寝巻きは真っ赤に染まっていました。

いかにしとりんの出血が凄まじかったのかを、あらためて思い知らされました。

出血は手術室で2,000cc、その前の分娩室で700ccぐらいあったということですから、

本当にあぶなかったのだと思います。

 

私はバスルームでその寝巻きの血をお湯で洗い流しました。

何度も何度も洗い流しました。

何度も何度も‥。

 

そして泣きました。

感謝の涙。

安堵の涙。

苦しかったことの涙。

どんな涙だったのか、自分でもよくわかりませんでしたけど、

母となったしとりんと生まれて来たひーちゃんに思いを馳せながら、

ありがとうの言葉を何度も言いました。

 

ありがとう‥

ありがとう‥

ありがとう‥

 

 

 

皆様のお祈りに支えられ、無事ここまで来ることが出来ました。

心から感謝申し上げます。

しとりんはひーちゃんを出産しました。

見事にやり遂げました。

本当にありがとうございました。

ありがとうございました。

ありがとうございました。

 

 

<ドキュメント 破水から出産まで> をこれで終わります。

 

 

 

 

 

(保育器の中ですやすやと眠るひーちゃん)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

しとりん出産日記(4/25) ドキュメント 破水から出産まで(4)

2011年04月27日 08時20分59秒 | スピリチャル

 

心配を手放すということは容易なことではありませんでした。

ひーちゃんと会ったことで心配の半分は解消されました。

けれども、しとりんと会うまではそれがなかなか出来ませんでした。

薄暗いデイルームの中で私は待ち続けました。

 

そして、午後11時40分頃、ついに手術室から呼ばれました。

急いで2階に降りると、しとりんは手術室から隣りのICUにおりました。

執刀してくださった医師が待っていてくださいました。

 

「何とか出血は止まり、子宮の全摘出をしなくて済みました。

麻酔から覚める頃ですので、こちらへどうぞ」

ICUのベッドの中にしとりんはいました。

「もう意識が戻っていますから、どうぞ声をかけてあげてください」

そう言われて、

「俺だぞ、しとりん。よく頑張ったなあ。ひーちゃんはとても元気だよ。

大変だったけど、本当に産んでくれてありがとう」

「そう、良かった‥、良かった‥」

としとりんは目を閉じたまま何度もうなずいていました。

 

「経過はいいので、明日の午前中には3回のMFICUに戻れると思います。

 しばらくそばにいてあげてください」

そう言うと、執刀医の先生はICUを出て行かれました。

看護師さんが椅子を持って来てくれたので、

ベッドサイドに座ってしとりんの左手をそっと握りました。

「ひーちゃん、良かった‥。ひーちゃん、良かった‥」

と何度もうなずきながら話していました。

「良かった。良かった。お前もひーちゃんも無事で‥」

「すーさん、心配かけてごめんね」

「いいんだよ。もう大丈夫だから。お前は一生懸命に頑張ったんだから。ありがとう」

 

24時を過ぎても、私は30分ほどICUにいました。

最後の最後まで波乱万丈の出産だったけど、

しとりんもひーちゃんも二人の命が守られて感謝しました。

夜の病院は眠ることなく、ずっと天使さんたちが働いておりました。

 

 (東京女子医大病院 中央病棟)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

しとりん出産日記(4/26) ドキュメント 破水から出産まで(3)

2011年04月27日 02時51分26秒 | スピリチャル

 

胸ポケットから『生命の贈り物』を取り出して読み始めたものの、

順番通りには読めずあちこちを飛ばし読みしました。

動揺している自分に気がつき、

数回無限呼吸をした後、5次元のピラミッドに入りました。

 

どんな状況にあっても超然としていることは難しいものです。

心の中に平安を保つことは簡単なことではありません。

5次元のピラミッドの中に1人の若い女性が現れました。

どの時代の方なのか分かりません。

長い髪の毛の女性は、まったく揺るぐことなく立っていました。

 

そして、私はしとりんへのヒーリングを開始しました。

5次元のピラミッドの中で必死にヒーリングを試みました。

天使さんたちにも力を合わしてくださるようにお願いしました。

 

そのとき、「しとりんのご主人さん、こちらへ!」

とベテラン助産師さんより呼ばれました。

急いでMFICUに行くと、

「赤ちゃんについて、NICUの医師より説明があります」

と私をNICUの中に案内してくれました。

初めて保育器が並んでいる部屋に入りました。

その中の1つにひーちゃんがおりました。

 

ひーちゃんはうつ伏せになってすやすやと眠っていました。

すでに点滴が入っており、バイタル測定の線につながれていました。

でも痛々しいほどではなく、肌色はとても良く、

素人目でも元気なのがわかりました。

 

男性の小児科医師が私の到着を待ち、

「これから赤ちゃんの説明をいたします」

と、ひーちゃんの状況を説明し始めました。

本来ならばしとりんと一緒に聴かなければなりませんが、

生きるか死ぬかの瀬戸際にいます。

私一人で説明を受けることになりました。

 

でも医師の細かい説明の言葉は頭の中に入りません。

右から左へと言葉が抜けて行きます。

(要するにひーちゃんは元気なんだろう?大丈夫なんだろう?)

と心の中で言い続けていました。

 

要約すれば、およそ37週になるまで、

体重で言えば2,500gを超えるまでは退院は出来ないということ、

でも自発呼吸をしており、とても元気であることでした。

次に看護師さんから入院手続きや面会の仕方などの細かい説明がありました。

ゆっくり話してくれましたが、半分ほどしか頭の中に入らず、

しとりんのことが心配でなりませんでした。

 

それでも目の前のひーちゃんはとても可愛く、愛しい気持ちでいっぱいでした。

「さわっても大丈夫ですよ」

と看護師さんが保育器前面にある小さな扉を開いてくださいました。

私はそこから手を入れてひーちゃんの頭を撫でました。

 

「よく頑張ったなあ。突然外に出されてびっくりしただろう。でももう大丈夫だからね」

 

涙が込み上げそうになりましたが必死に堪えました。

そして、頭や背中、足などを撫で続けました。

もう言葉になりませんでした。

 

 

時間が来て、再び私はエレベーターホール前の椅子に戻りました。

もっとひーちゃんのそばにいたいけど、

今はしとりんの命がどうなるのか心配でなりませんでした。

 

 

つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする