4月24日(日)午後3時、私が持参したパンなどを食べました。
デイルームで食パンとクルミパンを焼いて来て、
豆乳マーガリンを塗って食べました。
そして、ベッドに横になると、(!)と違和感を訴えました。
すぐトイレに行って助産師さんにも見てもらった後、当直医が呼ばれました。
しとりんは分娩室で診察を受けました。
そして、次に「ご主人さん、来てください」と私が呼ばれました。
「破水です」
と単刀直入にドクターは説明してくださいました。
「すぐに出産に至るか、数日持つか分かりませんが、
陣痛が始まってくると思われますので、このまま分娩室で様子を見ます」
ということでした。
もう1つの分娩室ではすでに出産が始まっていて、
ドクターも助産師さんも慌ただしく動かれていました。
陣痛のモニターでは間隔が少しずつ長くなっていて、
すぐ出産が始まる様子はありませんでした。
午後6時になって、「落ち着いている今の内に食事をしましょう」と、
助産師さんが夕食を持って来てくださいました。
私もすぐに差し入れで持って来た味噌汁と焼きそばとサラダ、果物を用意しました。
夕食中に、もう1つの分娩室から「オギャー、オギャー」と赤ちゃんの産声が聴こえてきました。
新人助産師さんがベテラン助産師さんより檄を飛ばされながら、
一生懸命に処置している様子が伝わってきました。
そして、ベテラン助産師さんがこちらに来てくださいました。
しとりんは分娩台で再び横になってリラックスするように言われました。
それから数分後しとりんの顔色が変わって、「たくさん、流れ出している」と訴えました。
ナースコールでベテラン助産師さんが来てくれて、すぐ確認してくれました。
すると助産師さんの顔色が変わりました。
羊水が流れ出していると思ったら、大量の出血だったのです。
新人スタッフに「すぐに当直の先生を呼んで!」と指示していました。
私はすぐ分娩室の外に出され、当直医の先生たちが慌ただしく駆けつけて来ました。
数分後、「ご主人来てください!」と大きな声で呼ばれました。
「原因不明なのですが、大量の出血が続いています。
これから緊急の帝王切開をいたします」
そう説明するとすぐにオペ室に電話したりいろいろ指示を出していました。
しとりんはストレッチャーに移され、
すごい勢いであちこちの壁にぶつかりながらMF・ICUを出ていきました。
一刻の猶予もないという様子に事の重大さを感じた私でした。
エレベーターに乗り、下の階(2階)に移動していくしとりんは不安そうでした。
扉が閉まる瞬間に目と目が合い、2人だけの無言の会話をしました。
エレベーターホールで見送った私は、ただ立ち尽くす術しかありませんでした。