7月26日(木)午前 第8回講座「川と人、そして生き物たち」講師:宮本博司さん・元淀川流域委員会委員長 於:高槻市生涯学習センター
建設省(現在の国土交通省)を早期退職し、現在は京都高瀬川のほとりにある実家の家業を継ぎ桶や樽を作っている講師の宮本博司さん。桶と樽はどう違う?と興味深い話題を織り交ぜながらも、治水のあり方をめぐり、「私たちの世代はもういい。子どもや孫の世代に何ができるか?」と、シビアな問題提起。在職中行政への不信感を受け止め、模索してきた取り組みを紹介された。堤防越水対策としては、ダムではなく洪水のエネルギーをできるだけ穏やかに分散するのが望ましいと提起された。大雨で大きな被害を目の当たりにしていた受講生には、身近で切実な課題であった。
午後 第9回講座「ヒートアイランド問題とその対策」講師:宮崎ひろ志さん・関西大学環境都市工学部専任講師 場所は同上。
酷暑が続く折、「暑さ」について興味深いことを学んだ。暑さの違いを測るには、単に最高気温をみるだけではなく、温度×時間の値を比較する必要がある。現在環境省で用いられてる暑さ指標「WBGT-Wet Bulb Globe Temperature」は、暑さ寒さを感じる要素には、気温のほかに、湿度、輻射、風の4要素があるが、このうち風を除く3要素を気温・2、湿度・7、輻射・1の割合で評価して計算で求めた仮の温度である。環境省では、熱中症予防サイトで主な都市の暑さ指標を公開し、警戒を呼び掛けている。
また、地球温暖化にブレーキが急務であるといわれて久しいが、2050年までは温暖化は継続すると予想されていて、被害を低減する「適応策」が必要となるが、現在の日本は未対策であると、警鐘を鳴らす。
次回は、8月30日(木)午前 第10回講座「芥川の水質と生物」講師:田口圭介さん・NPO法人芥川倶楽部理事長 於:あくあぴあ芥川、3階多目的ホール。座学。
同日午後 第11回講座「水生昆虫を調べよう」講師同上。芥川でフィールドワーク。