松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

櫨紅葉がはじまった

2017-11-16 22:55:50 | 復活奮闘日記
櫨の紅葉が気になって撮影してきました。

今年は例年より随分はやく寒気が来てしまいました。
寒くならないと櫨は紅葉しないのですが、いきなり寒くなって寒くなって…落葉まで一気に進んでいます。

昨年は12月にならないとここまで紅葉しなかったのになぁ。
カメラを持って撮影に回ろうかと思っていたのですが、時すでに遅しかも。

櫨は福岡県の地域特産物

2015-10-06 17:55:48 | 復活奮闘日記
今日は荒木製蝋の社長と、地域特産物として櫨の植栽を応援してくれている福岡県庁の農山漁村振興課にご挨拶に行きました。
11Fにある展示室には、櫨蝋が福岡県の「伝統工芸品」として写真が紹介されています。

明治・大正にかけて、福岡県は全国最大の櫨の栽培地でした。
明治40年頃までに櫨の木は390万本あったそうですが、今では5000本程度だと言われています。

ちなみに生蝋の生産量は明治43年の統計では全国で7200トン。
福岡県は2800トンと4割も占めていました。
櫨は福岡県の歴史の一部でもあるのです。

櫨の景観は観光になり、その実は産業に繋がります。

櫨の植栽は簡単にはいきませんが、地道に応援していただいている福岡県の方々に感謝しています。

日本で一番小さな出版社が一般販売を始めました。

2015-08-23 12:40:45 | 復活奮闘日記
Amazonで本「櫨の道」の販売を始めました。
ページはこちらです。

出品するのは初めてなので、最初はかなり戸惑ったのですが、どうにかこうにかマニュアルや動画を見ながらなんとかこぎつけました。

出版社は松山櫨復活委員会。
日本で一番小さな出版社です。

2007年に活動をはじめ、本を出すなんて夢みたいな話でしたし、ましてや出版社になるなんて思ってもいなかったんですが、今更ながら感慨深いです。

先日、出版記念パーティをした時も「本を出版するまではわかるけど、なんで出版社まで作るの?」という複雑なギモンを顔に出していた方が多かったです。なぜって自費出版する人は多くても、そのために出版社を作る人はほとんどいないからです。

出版社を作った理由はただ一つ。お金を持っていないからです…。orz

今回は文章はもちろんのこと、一部の写真以外はほとんど自分で撮影しました。
レイアウトデータも自分で全て作ったので、経費は印刷代だけ。
これだけでだいたい普通の自費出版の製作費の1/3ぐらいになります。

出版社を立ち上げるのは難しいと思われがちですが、意外や意外、割と簡単です。
ISBNコードや流通させるためのJanコード取得費用だけだったら全部で3万円ちょっと。
もちろん全て自分で手配しなくてはいけませんが、逆にいえば自分で全てをやれば、本当に低価格で出版業はできるのです。

商標登録の手続きなどに似ているかもしれません。

おっかなびっくり始めて、Amazonなんて大きな会社なんてコワーイと思ってましたが、ありがたいことにAmazonはマニュアル命といっていいくらいマニュアル面が整備されていて、こんな小さな出版社でも本を出すことができ、良い時代になりました。

先日は国立国会図書館に納本しました。出版社の義務なんですけどね。自分の本が国会図書館に入ってるなんて考えただけで、手を合わせたくなります。

直接会うことが叶わない人や、まだ会ったことのない人が、「櫨の道」の本に出会い、櫨を知ってくれますように。
これが本を書いた動機です。

本「櫨の道」を出版しました。

2015-08-13 00:51:17 | 復活奮闘日記
2007年に櫨の活動をはじめてから、いつのまにやら8年経ってしまいました。
活動の中で、いろんな方に出会って支えられ続けることができたので、本に取りまとめて出版することにしました。

タイトルは「櫨の道」。以下は紹介文です。
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櫨の知識ゼロから始まって、地元に残る伝説の松山櫨を探しながら、少しずつ世界が広がっていった様子や、知られざる櫨のいろんな魅力。
伝統の和ろうそくや、高品質なJapan Wax。そして天皇陛下の黄櫨染(こうろぜん)。

この本は、かつて九州・西日本の至る所に植えられ、明治維新の原動力になった櫨と関わり、活動を続けた日々の記録と、櫨が導く私たちの未来への提言です。
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8月11日。和ろうそくの日だったので、筑後地域の関係者を中心に出版記念祝賀会を久留米で開催しました。

画像は市丸美波子さんからの絵と、堀純子さんからの櫨染糸を使った刺し子バッグ。他にも多くの方からたくさんお花やプレゼントをいただきました。
スタッフとして手伝ってくれた仲間達にも、この場を借りて御礼申し上げます。

会場では櫨の和ろうそくを各テーブルに配置して灯しました。


皆さんに楽しんでいただけて私も嬉しかったです。

本が出来てようやく櫨の道の一里塚です。
櫨の道の先はどこに続いているんでしょうね。
どこかに曲がり角があるかもしれないし、山あり谷ありかも。

実をいうと私自身もまだ見えません。
でも、きっと道はまだまだ続いているようです。

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筑後市で和ろうそくの日

2015-05-12 14:43:46 | 復活奮闘日記
昨夜は11日!ということで「和ろうそくの日」でした。
筑後市の田園の中にあるレストラン「野歩ほん」さんで、美味しい食事を楽しみました。
野歩ほんさんからは、なんと一皿オマケのスペシャルメニューを提供していただき、身体に優しい野菜たっぷりの食事を堪能しました。

参加した皆さんは初めてお会いする方が多かったのですが、そこは和ろうそくの日の良いところ。まるで以前から馴染みのお友達のように気軽にお話がはずみます。

ちなみに和ろうそくは不肖私めの手作り。
歪んだ形の野性味あふれる和ろうそくでしたが、なんとか調子良く燃えてくれました。


繁枡と和ろうそく
お酒と和ろうそくも相性はぴったり!

和ろうそくの灯りだけだと、最初は暗くて何を食べてるのかわからない~と不安があるかもしれません。
でも視力を制限されることで、普段は眠っている他の能力が無意識にむくむくと起き上がって食べ物の歯触りや味を認識しようとします。そして視力自体も暗さに目が慣れてくるので、時間が経つと明るく感じられてきます。

五感が研ぎ澄まされることで、普段とちょっと違う食事が楽しめるってわけです。

和蝋燭の日ができるレストランはただいま募集中です。
ぜひ情報がありましたらinfo@mahaze.comまで。

手がけ和蝋燭を作った

2015-04-30 11:50:54 | 復活奮闘日記
ついに、というかやっと、自分で手がけ和蝋燭を作りました。最初の一本です。

不格好で形も悪いけど、一応和ろうそくとしてのおつとめしてくれそうです。

櫨の活動を始めてもう8年目です。自分の頭の中では、和ろうそくの手がけは職人の仕事だと、ずーっと思い込んでいました。
でも数年前に芯も作り始めた時、「不格好でもやってみるか」と思い立ったように、今回も「不格好でもとにかく作ってみるか。」と思いたったのでした。

ここんとこ和ろうそくの灯りを灯す機会が随分増えました。今まで櫨のこととか、商品開発ばかり気に懸けてましたが、もっと和ろうそくの灯り自体を本質から理解したいという気持ちが強くなると、実際に自分の指を蝋に浸し、芯に塗りつけていく工程を体験していきたくなりました。

ホームメイド手がけ櫨ろうそくってやつですね。

もちろん一本作ったからといってそれで櫨とか和ろうそくが全て分かったわけじゃないんですが、それでも作る前よりは少しばかり和ろうそくに近づけたような気がします。

よく考えたら、陶芸だって素人が自由にお皿作ったり茶碗を作ったりしますし、それは職人が作る作品とは全く別物ですが、少なくとも陶芸に関する理解の第一歩です。

櫨と芯、和ろうそくの手がけ。

これを灯す機会も近いうちにありそうです。


クラウドファンディング「きびだんご」目標達成!

2014-12-02 23:11:31 | 復活奮闘日記
皆様の温かいご支援のおかげで、無事にプロジェクトを達成することができました。
プロジェクトが始まってから一ヶ月半、愛媛県内子町と福岡市で「櫨の魅力展」開催や、福岡県内でも多くのワークショップ、体験やプレゼンを行い、あっというまに駆け抜けていきながらも、たくさんの出会いと励ましをいただきました。

この秋も、ハゼは真っ赤な紅葉を見せてくれています。
眩しいくらいの鮮やかさです。

さあ、来年はいよいよハゼの石鹸「蝋花(ろうばな)」の本格販売です。
皆様のご期待に沿えるよう、良い石鹸をご提供できるように頑張ります。

今後とも引き続きご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

和ろうそくの灯りで琵琶演奏

2014-11-11 10:07:28 | 復活奮闘日記
11月8日、八女のお茶屋さん「このみ園」で、和ろうそくを灯した琵琶演奏がありました。

ゆらゆらと大きく揺らいでいく和ろうそくの炎に合わせて、素晴らしい琵琶の音に聞き惚れました。

「八女茶」の名付け親でもある、このみ園には、なんと四弦の琵琶があり、演奏されずに保存されていたそうです。
今回、町家の修復を機に、再び琵琶の音が響き渡ることになり、きっと許斐家のご先祖様も喜んでいるのではないかと言われていました。

そして床の間には大きな日本画。淡くて微妙な色あいで、現代と和が調和したような日本画は糸山志泉さんの作品でした。

演奏家は石橋旭姫さんと西田旭希さん。お二人とも素敵でした。
写真は石橋旭姫さんです。


演奏後も熱気は衰えず、なかなか席を立たずに余韻に浸っておられたお客様たちの姿も印象的でした。

「やっぱり和ろうそくはいいね!」
「和ろうそくって煙がすごいって聞いてたけど、全然そんなことなかったね!」
「芯切りって珍しい!」

普段使わない和ろうそくについて、皆さん興味シンシン。
言葉で良さをえんえんと語るよりも、こうやって音楽で聞いてもらうと本当に良さが伝わりますね。

素敵な琵琶と日本画、和ろうそくのひとときでした。

石鹸お試しは

2014-10-20 03:49:06 | 復活奮闘日記

櫨の魅力展では、さっそく出来上がったばかりの石鹸「蝋花」を来場のお客様に試していただきました。

中学生も。

サンプル配布しています。

内子町は観光地なので、来場者は関東、関西からが多かったのですが、地元の方も結構来ていただきました。

石鹸の感想は、泡切れや洗い終わった後の、しっとり感が非常に良い、香りが良いと言われました。櫨の香りと勘違いされる方もおられましたが、ともかく良いイメージを持ち帰っていただいたのは収穫でした。

櫨の魅力展 in 内子

2014-10-17 20:56:45 | 復活奮闘日記
櫨の魅力展in内子の様子です。
14日に中芳我邸ゲストハウスに到着して、さっそく飾り付けをしました。

こちらは飾り付けする前

落ち着いた感じの部屋です。

今ではすっかり黄金色に囲まれた部屋になりました。
とても華やかです。ご来場いただいたお客様も、櫨の黄金色に見入っておられます。



堀淳子さんの刺し子も色とりどりで、見て楽しまれています。


今回は、まず櫨でこんな鮮やかな色に染められるってことに驚かれている感じがします。

櫨といえばかぶれるっていうイメージだったけど、この展示会で見直したって言ってくれた人もいます。

いろんな可能性を見いだした人もいて、思わぬ出会いもあるので、毎日が楽しみです。

地元のケーブルテレビ西瀬戸は初日に取材に来てくれました。
こちらのサイトで15日のニュースをみることができます。

第三回 櫨フォーラム報告

2014-09-28 09:15:28 | 復活奮闘日記
9月20日、朝倉市フレアス甘木にて「第三回櫨フォーラム」が開催されました。

画像は荒木製蝋合資会社の荒木眞治社長。
会場に櫨の枝を持参してこられました。櫨の実のつき方を解説しながら、どうやって櫨の実をもぐのかを実際に説明していただきました。

櫨の実を枝からチョキンと切ってしまうと、その枝から実は3年ぐらいならないこと。
実がついている時には、来年の芽の準備がもうできているからであること。
そういった実の採取についてあまりに何も知らず、ただ枝を切って実を採取する人が多くて困っていること。

基本的なことですが、櫨の実の採取は櫨蝋産業の根幹に関わることです。

また熊本廣文さん、朝倉市より植樹の報告がありました。

接ぎ木が成功しているかはあまり芳しくない内容でしたが、少なくとも答えを得られているというのは進歩です。

午前中は櫨蝋を使った石鹸作りWSでした。講師は(株)ツツミプランニングの河北龍志氏。


この日のWSではオリーブ油、パーム油、五島の椿油を使った石鹸を作りました。


製法は石鹸の基本であるコールドプロセスです。
石鹸といえど、良い原料ばかりを選んで作っていて、贅沢な石鹸になりました。

NPO法人あさくらの会では、「朝倉石鹸」として1200円で販売しています。

また、第三部では滋賀県から大與の手がけ和ろうそく職人大西明弘さんがお話をされました。
最近出回っている、怪しげな和ろうそく左と、櫨ろうそく右を比べています。


やたらと煙が出ている和ろうそくは、なにやらいろんな材料が混ぜられている様子。ちょっとパラフィン系の合成ろうそくのような燃え方です。
こういう質の悪い和ろうそくが身体にも環境にも悪く、和ろうそくの価値を貶めているとわかっていても、価格が安く大量生産できるので市場には出回っています。

本当の櫨の和ろうそくとの違いを、私たちももっと伝えていかねばならないと思いました。

最後に山口より花柳寿寛福さんがプロジェクタで、和ろうそくの世界の話を発表されました。

日本舞踊の花柳流からアプローチする和ろうそくは、和ろうそくをどう使うかという視点に立つと大変興味深いものがあります。

5年前、八女市明永寺で地元高校生と一緒に「八女のちょぼくれ」を作り上げました。
山口では地元の学生と一緒にイベントを行い、和蝋燭の輪が広がっています。

今回の櫨フォーラムは、櫨をテーマにいろんな世界の方が集まり、それぞれの立場から提案いただきました。
朝倉櫨フォーラムは最終回となりましたが、櫨フォーラムを通じて、いろんな地域の方たちと仲良く繋がったのは大変意義深いことだったと思います。

この櫨の灯りの輪が途切れないように、活動をつないでいかなくちゃと改めて思った一日でした。

「まいにちまいむ」に掲載されました

2014-09-19 22:15:26 | 復活奮闘日記
北九州で発行されている毎日新聞の「まいにちまいむ」に、先日中間市で行った和ろうそく作りの様子が掲載されました。

中間市では初めての櫨の体験教室だったせいか、皆さん興味しんしんでした。
また出張の機会をいただければ喜んで行きたいと思います。


よくばりミルキィ

2014-09-07 09:06:57 | 復活奮闘日記
9月6日(土)にKBCで放映された「よくばりミルキィ」です。
依布サラサさんと秋本かおりさんが、和ろうそくの芯作りから挑戦していただきました。

和ろうそくの芯の作り方にとても驚きながら、芯引きをして、ミニろうそく作りも。

とても楽しそうに体験していただいてよかったです。



きれいに灯っている様子も。



この秋、できたばかりの櫨染の帯あげも。
実はこのTV撮影のために福岡市に住む荒木美加さんから事前にお借りしていたのでした。

数分間でしたが、スタジオでToggyさんにもコメントしていただいて感謝感謝です。


今日はお盆

2014-08-15 08:03:34 | 復活奮闘日記
今日はお盆です。
お客様からは、普段は忙しくてなかなか灯さない櫨の和ろうそくでも、お盆には必ず灯してゆっくりと拝むとよく言われます。

櫨の和ろうそくは、ご先祖様をお迎えする、おもてなしの蝋燭です。

両親のこと、祖父母のこと、あるいは親族のこと、様々な思いを抱えている私たちですが、今日はぜひ、ゆったりと燃えていく和ろうそくの灯りのもと、手を合わせてください。

きっとご先祖様は私たちを優しく見守ってくれています。


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