今日は新日曜美術館で「高島野十郎」の特集だと知り、あわてて番組を途中から見ました。
幸いろうそくの絵を取り上げていたのは後半だったので、なんとか間に合いました。前半も見たかったなぁ。
新日曜美術館のサイトはこちらです。
自分が蝋燭を販売していることから、当然野十郎の絵が大好きな人ともお話しする機会も多く、そういう方は、むしろ私よりもずっとずっと蝋燭の炎に魅せられているよな~と感じる時もあります。
よく野十郎の蝋燭は、「和蝋燭」かどうか聞かれるんですけど、明らかに和蝋燭じゃなくパラフィン蝋でしょう。芯も糸芯だし。しかしだからといって、現在市販されているパラフィン蝋燭で野十郎のような炎の形が出るかというと、おそらく出ないと思います。その理由は芯の細さにあります。
この画像を見て下さい。
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以前、櫨蝋とパラフィン蝋を比較するために、和ろうそくの芯でパラフィンろうそくを作った時のものです。火を灯すと、こんなに怖いくらいメラメラしちゃって黒い煙が出ていますが、野十郎の炎に近いメラメラ感はありますよね。
これは私の推測なんですが、昔は芯がもっと太かったんじゃないかと思います。でも芯が太いパラフィン蝋は、櫨蝋なんか比べものにならない位、恐ろしい程燃えていきますから、当然燃焼時間も短くなります。昔と違って現代は、そこまで灯りを明るくするこだわりも必要もありませんからね、電気があるし。それで、より燃焼時間を長くするために、糸芯がだんだん細くなっていったんじゃないでしょうか。
私も影響されたのか、野十郎のろうそく風に「眞櫨きゃんどる」の写真を撮ってみました。
何回撮影しても、ろうそくって難しい~。
市販の安価で合理性とスマートさを追求したローソクやキャンドルに、野十郎が描いた蝋燭と同じ炎を見いだせるでしょうか。私は、野十郎がたとえパラフィン蝋燭を描いていても、やはり「灯り」や「炎」へのこだわりは、人々が和蝋燭の明かりに求めるものと同じであるような気がします。
baliさんのブログで教えていただいたところによると
野十郎の「月」や「蝋燭」の絵は実物を見るともっと感動します。
彼はろうそくの絵を一度も個展に出さず、
ほとんどは世話になった人に贈られたそうです。
蝋燭の絵が持つ意味がそこにあるのでしょうね、私はわかりませんが。
「光を蒔く人」という舞台作品を作られた太鼓奏者の林さんが、
野十郎の絵を「静謐な宗教空間」と言われてました。
和ろうそくの灯りもまた、「静謐な宗教空間」と言うに相応しい灯りです。だからこそ、野十郎の蝋燭を好きな人は、きっと和ろうそくも好きなんじゃないかなと思ったりします。
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幸いろうそくの絵を取り上げていたのは後半だったので、なんとか間に合いました。前半も見たかったなぁ。
新日曜美術館のサイトはこちらです。
自分が蝋燭を販売していることから、当然野十郎の絵が大好きな人ともお話しする機会も多く、そういう方は、むしろ私よりもずっとずっと蝋燭の炎に魅せられているよな~と感じる時もあります。
よく野十郎の蝋燭は、「和蝋燭」かどうか聞かれるんですけど、明らかに和蝋燭じゃなくパラフィン蝋でしょう。芯も糸芯だし。しかしだからといって、現在市販されているパラフィン蝋燭で野十郎のような炎の形が出るかというと、おそらく出ないと思います。その理由は芯の細さにあります。
この画像を見て下さい。
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以前、櫨蝋とパラフィン蝋を比較するために、和ろうそくの芯でパラフィンろうそくを作った時のものです。火を灯すと、こんなに怖いくらいメラメラしちゃって黒い煙が出ていますが、野十郎の炎に近いメラメラ感はありますよね。
これは私の推測なんですが、昔は芯がもっと太かったんじゃないかと思います。でも芯が太いパラフィン蝋は、櫨蝋なんか比べものにならない位、恐ろしい程燃えていきますから、当然燃焼時間も短くなります。昔と違って現代は、そこまで灯りを明るくするこだわりも必要もありませんからね、電気があるし。それで、より燃焼時間を長くするために、糸芯がだんだん細くなっていったんじゃないでしょうか。
私も影響されたのか、野十郎のろうそく風に「眞櫨きゃんどる」の写真を撮ってみました。
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何回撮影しても、ろうそくって難しい~。
市販の安価で合理性とスマートさを追求したローソクやキャンドルに、野十郎が描いた蝋燭と同じ炎を見いだせるでしょうか。私は、野十郎がたとえパラフィン蝋燭を描いていても、やはり「灯り」や「炎」へのこだわりは、人々が和蝋燭の明かりに求めるものと同じであるような気がします。
baliさんのブログで教えていただいたところによると
野十郎の「月」や「蝋燭」の絵は実物を見るともっと感動します。
彼はろうそくの絵を一度も個展に出さず、
ほとんどは世話になった人に贈られたそうです。
蝋燭の絵が持つ意味がそこにあるのでしょうね、私はわかりませんが。
「光を蒔く人」という舞台作品を作られた太鼓奏者の林さんが、
野十郎の絵を「静謐な宗教空間」と言われてました。
和ろうそくの灯りもまた、「静謐な宗教空間」と言うに相応しい灯りです。だからこそ、野十郎の蝋燭を好きな人は、きっと和ろうそくも好きなんじゃないかなと思ったりします。
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