松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

近江手造り和ろうそく「大與」

2007-05-31 16:41:37 | 復活奮闘日記
このブログのおかげで、手作りの櫨ろうそく職人「大與」の
大西さんとお知り合いになりました。今日は大與のご紹介です。

大與では100%の櫨蝋で「櫨ろうそく」を作っています。
昔ながらの「手掛け」製法で、
溶かした蝋を、素手で芯に少しずつ塗っていく方法です。
私は写真でしか見たことありませんが、
長い経験の必要な職人芸だというのがよくわかります。

私は手作り和ろうそくを、生で見たことがなかったので
さっそく試しに大與さんのWEBショップで購入してみました。

数日後に商品が到着。
実際に手にとって見てみると、
型に入れて真っ直ぐに作ったろうそくと違い、
手作り独特の微妙なラインは、
本当に温かみがあるのを実感しました。

大西さんは、いろんな原料で
ろうそくを試して作ってみたそうですが
今のところ、櫨蝋による和ろうそくが
地球上で一番、燃焼が優れているとのことです。

ブックマークでも紹介していますが、
近江手作り和蝋燭のHPはこちらです。
WEBショップはこちらです。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

若芽が突き破った

2007-05-30 21:39:53 | 復活奮闘日記
松山櫨の接ぎ木は、あれからどうなったでしょう。
様子を見に大崎農園へ行ってきました。

5月15日。画像の通り、
見事に五本のうち二本の苗から
若芽が「メデール」という
接ぎ木用テープを突き破っています。

やった!

元気そうじゃないですか。
どうやら接ぎ木成功?
いやいや、まだまだ油断はできません。
他の三本の苗は、何やら怪しい感じですが
まだもうちょっと様子見です。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

ポピー見にいきました

2007-05-29 17:57:06 | 美しい風景
黄砂にも負ケズ、
先週、キリンビール福岡工場の敷地内にある
ポピー畑に行ってきました。

ここは秋のコスモス畑が有名ですが、
春のポピー畑も迫力があります。
ポピーって、一つ一つの花の形を見ると、
赤いフロシキみたいですけど、
こうやって一面に広がっていると、
それはそれで美しいと思います。
木陰では多くの家族連れなどがピクニックしてました。

ただ………。
黄砂のせいか、目がチクチクして
喉もいがらっぽいし、
気温の高さと相まって、
赤い色が目に突き刺さるんです。
なんかひどく疲れました。

戸外で楽しむことができないって
複雑な気分です。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち おまけ

2007-05-28 22:28:33 | 復活奮闘日記
な、なんと、私が「櫨の若苗」だと聞いて受け取ったものは、
櫨じゃありませんでした。

デスパレートな櫨たち その6
コメント欄でHさんから指摘がありました。
あれは、「ヌルデ」という木だそうです。

櫨と同じ「ウルシ属」ではあるそうですが、
やはり別物です。
櫨と違うところは葉っぱが
ギザギザしているところのようです。
私は自生の櫨だからギザギザしてるんだと思ってましたが
ヌルデの画像を見たら、確かにヌルデだろうなと思います。
しかし、似てますよね~。

上の画像は櫨の葉っぱですから、
比べてみると違いがわかりますね。

ヌルデをWikiで調べていたら、
おもしろいことがわかりました。
ヌルデ(白膠木)は別名カチノキ(勝の木)
聖徳太子が蘇我馬子と物部守屋の戦いに際し、
ヌルデの木で仏像を作り馬子の戦勝を祈願したとの
伝承があるそうです。

聖徳太子ですって!
ずいぶん由緒ある歴史的な木ですね。
これが自生してるってことは、
誇らしいことなんじゃないですか?

とにかくヌルデはヌルデとして、
今後も区別をつけるために、そのまま育てることにしました。
櫨同様、秋は紅葉するみたいです。

さて、ヌルデは触ってもかぶれることは
ほとんどないそうです。
(稀にかぶれる人もいるらしい)

どうりで私が素手でしっかり握っても
大丈夫だったわけですね。
しかし、ヌルデの持ち主の女性は
顔が真っ赤に腫れて櫨マケすると言っていました。
つまり櫨だと思いこんで
実はヌルデでかぶれていたってことですね。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

青くない空

2007-05-27 20:46:23 | 美しい風景
黄砂、全国の広い範囲で観測 東北から九州、沖縄まで(朝日新聞) - goo ニュース

最近の黄砂はひどいですね。
去年よりもひどくなった気がします。

春は霞と言うように、
確かに以前から春は耳納山が薄く霞んで見えていましたが
それも3、4月頃の話で、
5月になると、初夏の青い空が見えていました。

現在、空がスッキリと青くなる事は稀です。
昨日の画像を見て下さい。耳納山も白い雲も
快晴のはずなのに黄色くて薄い膜がかかった感じ。
あの青い空はどこにいったんでしょうか。

そらまめくんホームページで見ると、
光化学オキシダントの濃度が
かなり増えているのがわかります。
どうものどが痛かったり目がチクチクするのは、
このせいだったのか。

黄砂の元凶、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠が、
どんどん広がってるのも問題ですが
中国の工場地帯の上空を通る時、
イタイイタイ病の原因となった
カドミウムや鉛などの重金属を吸い込んでいるそうです。

気管支ぜんそくや花粉症を悪化させるらしいし。
ほとんど、これってテロに等しいですね。
そのうち「花粉症」ならぬ「黄砂症」っていう病名が
広がるかもしれません。

6月になると偏西風の軌道が北へ移動するので
少しは青空が見えてくるんじゃないかと、
ひたすら待ちわびる日々です。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち その6

2007-05-26 20:08:16 | 復活奮闘日記
引っこ抜かれて殺される運命にあった
デスパレート(崖っぷち)な櫨の若苗は、
私との思わぬ出会いによって、違う運命を辿ることになりました。

私は自宅に持ち帰った櫨苗を、鉢植えに植えました。
庭に植えてもよかったんですが、台木にするために
また掘り起こす手間を考えると、
最初から鉢植えの方が手軽じゃないかと思ったからです。

スッキリと伸びていた根っこを
鉢に丸めて収めるのは少々窮屈な感じですが、
我慢してもらうことにしました。

画像は今の櫨の状態です。
なんとか生き延びています。
この逞しい生命力を見ると、力が湧いてくるもんです。

ちなみに素手でしっかりと握った私は
櫨マケしませんでした。
これやっぱり櫨なんでしょうかね?

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち その5

2007-05-25 19:06:08 | 復活奮闘日記
さっそくシャベルを借りて、周囲の土を掘ります。
私はあんまりシャベルの扱いもうまくないのですが、
その女性は、櫨の近くに寄りたくないためか
距離をおいてじっと見ていました。

この櫨苗は元気そうで、かなり根が張っています。
最後は素手で櫨の茎を握って
思いっきり力を入れて引っこ抜きました。

女性は今度は藪の奥を指さして言いました。
「もっと向こうにもあるよ。」
なんか自分がシロアリ駆除隊にでもなった気分です。

大体、あんな藪に入ったら、櫨じゃなくても
かぶれるんじゃないかと思いましたが、
それは言わないことにして、
とりあえず引っこ抜いた一本だけ
もらっておくことにしました。

画像がその引っこ抜いた櫨らしき樹木です。
これ、櫨ですかね?

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち その4

2007-05-24 21:32:15 | 復活奮闘日記
自分が山に入って、自生した若い櫨苗を採取するのは、
正直言って難しいと思っていました。
そもそも私は若い櫨苗ってのを見たことないんですから。

女性は庭の片隅を指さしました。
「あれ見て。あれ櫨やろ?」

図鑑によると、櫨は羽状複葉と呼ばれる、
左右対称に出た葉っぱが特徴です。
でも羽状複葉を持つからといって、
櫨とは限りません。他にも羽状複葉の樹木はあります。
実をつけてるわけでもないので、
私に断定出来るワケがありません。

その女性は毎年引っこ抜いて、
櫨マケしてるそうですから、
彼女の方が見分けているんじゃないかと思います。

「あの櫨苗、もらっていいですか?」
と私が聞くと、女性は
「いいよ。どんどん持って行って。
助かった~。」
と、嬉しそうな顔になりました。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち その3

2007-05-23 19:33:36 | 復活奮闘日記
自宅の庭に野生化した櫨があるのも驚きでしたが、その櫨が憎しみの対象となっている事実にも驚きでした。

今まで庭の片隅にあった櫨が生き残っていたのは、
やはり崖っぷちにあったので、
なかなか足を踏み入れられなかったからでした。

とはいえ、櫨が害木扱いされているのは、心が痛むことです。
私は思わず気分が沈んできました。

女性「アタシはね、バラが好きなの。」
庭を見渡すと、確かにいろんな種類のバラ苗が植えてありました。
どうやらバラのトゲは気にならないようです。

女性「だいぶ、つぼみが出来てきよるやろ?」
いとおしそうにバラを愛でる顔は、
さっきの櫨に対する時の顔と大違いです。別人です。
ますます私の気分も滅入ってきました。

女性「あの櫨の木のおかげで、
毎年いっつも若芽が出てくる。強いとやろね。
引っこ抜いてもしょっちゅう出てくるっちゃけん。」

ん?若芽?
私はハタと思い出しました。
以前、荒木製蝋さんから聞いた話ですが、
春に山へ行って、櫨の若い自生苗を採取して
台木にするという話です。
その若木は、ひょっとして来年の
接ぎ木用の台木になるかもしれません。

「その若い櫨苗、まだあるんですか?」と
私は聞きました。

(画像は私ん家の庭の白バラです。
私もバラはキライじゃないんですよ。)

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち その2

2007-05-22 21:31:20 | 復活奮闘日記
「櫨を植えてくれって話なの?」とスゴまれてしまった私。
もともと気の小さい私は、そんな乱暴な対応には慣れていません。
うろたえながら、シドロモドロになってしまいました。

私「と、とんでもないです。
あの、そんな話じゃありません。
ただ、松山櫨っていうのがいるよって話なだけで、
あ、あの、櫨の話聞きたくないですか?」

女性「うん、聞きたくない。アタシ、櫨きらい。」
私「あ、そ、そうですよね。
聞きたくないですよね。わかりました。はい。」

私は手に持っていた「松山櫨便り」を
慌ててカバンに入れながら、
なんでこんなに毛嫌いするんだろうと疑問がわきました。

私「なんで、櫨がキライなんですか。」
女性「アタシ、櫨マケすると。すーかん。
庭にも櫨が生えとるとよ。おかげで櫨マケするとじゃん。」

なんと庭に櫨が生えているとは!
この女性のお宅の庭は、
耳納山のかなり広い敷地にあります。
庭といっても、その端っこに行くと、
山林との区別がつかないような藪になっていて、
その藪の崖っぷちに(やっぱり崖です)
ほっそりと上に伸びた野生の櫨が生えていたのです。

女性「あれ、あの櫨の木がイカンとやん。
切ろうと思いよる。

絶句しました。
私に何が言えるでしょう?

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

デスパレートな櫨たち その1

2007-05-21 22:16:50 | 復活奮闘日記
4月のある日、耳納山(みのうやま)の某所にて、
ガーデニングにいそしんでいる女性の方がいたので
いつものように「松山櫨便り」を取り出し、
「松山櫨」の宣伝活動に励んでおりました

宣伝活動っていっても、いつも何かのついでに
「松山櫨便り」を取り出して、
「櫨っていいよ~。特に松山櫨はウンヌンカンヌン。」
という話をしているだけなんですが。

きっとガーデニングに興味を持っている方なら、
櫨にも好印象があるんじゃないかと思いました。

しかし、ガーデニングに興味があるからといって、
櫨に興味があるとは限りません。
むしろ逆の場合が多いみたいです。

その女性は、私が櫨の話をし始めると、
言葉を遮るなり私の顔面をハッタと睨みつけ、

「それで、アンタ、何?
櫨を植えてくれっていう話なの?
植えなきゃいけないワケ?」

と、顔をすごませて怒ったように言うのです。

私はビックリ仰天しました。
そんな対応をされたの、初めてだったからです。

(画像は福岡県緑化センターの櫨の若葉です)

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

周囲の評判

2007-05-20 20:51:32 | 復活奮闘日記
このブログや「松山櫨便り」を始めてから、
みんなが櫨についてどう思っているのか、
ちょっと気になりますね。
それについて書きたいと思います。

若い方よりも、やはり年配の方達のほうが、
昔の櫨の風景を思い出されて、
懐かしそうに手にとっていただいています。

「ああ、川沿いに真っ赤に紅葉した櫨の木は、
本当に美しかったもんねぇ。」
「へぇ。櫨の事やってるんだ。珍しいねぇ。」
「はぁ、いい事やってるね~。」

などなど、江戸時代に有馬藩が櫨を奨励していた歴史を
話し始める方もいます。
今の時代が、古き良きものを見直そうという
風潮になってきたせいかもしれません。

おおむね好評なので、話が弾んで
私としては楽しい気分になっていきます。

しかし世の中そういう人ばっかりじゃ、ありませんでした。

(画像は4月19日の福岡県緑化センターの櫨の若葉です。)

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

松山櫨接ぎ木から芽が

2007-05-19 22:36:07 | 復活奮闘日記
4月28日。接ぎ木した苗はどうなったんでしょうか。
気になって大崎農園へ立ち寄りました。
よく見ると5本の接ぎ木苗のうち、一本だけ芽が出ています。

老木とさんざん言われていた台木でしたが、
芽が出てきたってことは、経過は順調のようです。
無事に台木とくっつき始めたって事でしょうか。
まさに外科手術です。

後の四本は、残念ながら動きはありませんが、
まだ後から出てくるかもしれません。
このまま、しばらく様子見です。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

四つ葉出現

2007-05-18 18:51:09 | 復活奮闘日記
5月10日。ゴールデンウィークの後、
ナメクジ戦士たちの攻撃を生き延びた二葉たちに、
四つ葉が次々と出てきました。
四つ葉は二葉と違ってギザギザしているようです。
櫨本来の姿が現れてくるんですね。

「ナメトリン」は誘因殺虫剤のためか、
朝、ナメクジが「ナメトリン」を食べてるのを発見しました。
その時のナメクジの様子は
別にどおってことない感じでしたが、
あの後、少しはナメトリンの効果があったのかもしれません。

天気も快晴が続いたので
まき直した種からも、3個、二葉が出てきて
ちょっと一安心です。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ

ナメクジ戦士たち

2007-05-17 19:47:16 | 復活奮闘日記
若芽が大好きな怪物たちがいます。その名はナメクジ戦士たち。

二、三日雨が続いていました。
水やりをしなくてもすむので
楽だなぁと思っていたんですが、
雨が好きな天敵の登場です。
最初に一匹見つけた時は、
なんとも思わなかったんですが、
毎日数匹も登場するようになり、
しかも種から出ている若芽が食べられていることを知ると
大ショックでした。

その朝も、恍惚とした表情(そんなモンあるのかどうか)で、
若芽に吸い付いているのを見ると、カッとなりました。

あわてて犯行現場から逃げ出すヤツもいます。


いまだに20個弱しか芽が出ていないのは、
こいつらのせいだったのです。
特に夜中にやられているようです。

私は夜中にナメクジ戦士たちと対決する自分の姿が
ふと頭に思い浮かんで、首を振りました。
そんなことは止めた方がよさそうです。

素直に駆除薬品「ナメトリン」をまくことにしました。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ